2014年05月08日

【山本ディレクターの自腹出張日記】 伊東温泉「共同通信社杯競輪」(GU) 自粛欠場問題の決着を確かめたくて…(そのE・最終回) ※プレゼント告知あり

わたくし山本が、直近に遠征した全国の競輪場を紹介する「山本ディレクターの自腹出張日記」。4月29日(祝・火)まで伊東温泉競輪場で開催された「第30回共同通信社杯競輪」の3日目・最終日へ「自腹出張」した様子をご紹介する6回シリーズのリポート。今回が最終回です。伊東土産のプレゼントもありますよ。

いよいよ最終11R「決勝戦」を迎えました。出走メンバー中5人が、5月から自粛欠場するとあって、脚見せの段階からいつも以上に大きな声援が選手たちに飛んでいました。さらにその声が、バック後方の山にこだま、いや声援のうねりとなって反射し、バンクはただならぬ雰囲気に包まれていました。

メンバーは3分戦+単騎が1車という構成。いずれも自粛欠場組のH新田祐大−B成田和也の福島2車。こちらも自粛欠場が予定されているC稲垣裕之−A村上義弘の京都2車にE稲川翔が3番手を回る近畿3車ライン。もう一つは、@深谷知広に瀬戸内のF岩津裕介−G小倉竜二が続く西日本ライン3車。さらに関東単騎で自粛欠場組のD平原康多という、豪華なファイナルです。

車券を検討するに際して「自粛欠場組から買うのか? 買うなら京都勢からか? 平原からか? 福島両者からか?」「深谷がどのタイミングで駆けるのか? 昨日の準決の再現(岩津の差し交し)はあるのか?」「新田の捲りは決まるのか? 決まれば成田は追走できるか?」など、いろんな想定するべきポイントが浮かんできました。

結論として、H新田とD平原の一発捲りが決まると見て、まずはそれぞれからのアタマ流しを入れました。そして4車BOXは、D平原と@深谷−F岩津の3車を軸に、Hを絡めたD@FHBOXと、西日本ライン上位独占で3番手のG小倉も続いた場合のD@FGBOXの2通り。さらに西日本3車@FGBOXのうちGアタマをオミットした4通りを追加しました。

最終日11R「決勝戦」車券

最終日11R「決勝戦」車券


組み合わせ次第では大逆転車券になりそうです。ただあまりそのことは考えず、まずは当てること、そしてそれ以上にこのレースをしっかり目に焼き付けることを第一に考えました。万が一自粛欠場組の誰かが「引退」を明らかにすれば、まさに今、目の前に繰り広げられている一つ一つのレースが「引退レース」になる可能性があるのです。それをこの目に焼き付けることが、今回の自腹出張の目的の一つだった訳ですから…。

そうしている内にベルが鳴り響き、車券発売が締め切られました。何とも言えない少し重たい雰囲気の中、敢闘門から決勝戦出場の9選手が車番順にバンクへ入場してきました。

決勝戦の9選手が発走台へ入場

決勝戦の9選手が発走台へ入場


メインスタンド(第1・第2スタンド)を埋めた大勢のファンが、脚見せの時以上の大きな声援を9選手に送っていました。雨が降っているにもかかわらず、バンク脇の鉄柵や金網にも数多くのファンが、決勝戦を生で見届けようと鈴なりになっていました。

第1・第2スタンドには大観衆が

第1・第2スタンド、バンク脇には大観衆が


大歓声がこだまするなか、号砲が鳴ってレースがスタート。@深谷知広が勢いよく誘導を追ってSを取ります。序盤の並びは、深谷−マークの瀬戸内2車−近畿3車−単騎のD平原康多−福島2車の順。レースは青板2角(残り2周半手前)から動き、最後方のH新田祐大が踏み上げ、前団を押さえる。深谷は車を下げ、新田が先頭に立つと、今度は赤板HS(残り2周)で、C稲垣裕之が新田を叩いて先頭へ。すると平原がこれを追走して4番手を確保する。そしてジャンで5番手外並走の深谷が巻き返しに出る

最終日11R「決勝戦」 ジャン3コーナーの攻防

最終日11R「決勝戦」 ジャン3コーナーの攻防
赤板HSでH新田を叩いたC稲垣が先行。5番手外並走から@深谷が巻き返しに出る。



深谷の巻き返しに、近畿ライン3番手のE稲川翔が最終HSでけん制。さらに近畿番手のA村上義弘が最終1角で大きく深谷を持って行き(押し上げる)、これで深谷は万事休す。しかし深谷マークのF岩津裕介が空いたインをすくって村上を捌きに出ると、村上は失速して後退。平原もインをすくって前々に踏んで行くなど、前団はゴチャつく。これを見た新田が最終1センターから一気に捲りを仕掛けると、岩津が番手捲りするのも構わず、最終3角で先頭に立つ。

最終日11R「決勝戦」 最終3コーナーの攻防

最終日11R「決勝戦」 最終3コーナーの攻防
前団のもつれを横目にH新田が一気に捲って出る。C稲垣の番手を奪ったF岩津が、番手捲りで対応も及ばず


結局、番手マーク・成田の追撃をしのいだ新田が、4日制ビッグ初制覇となるVゴールを駆け抜ける。成田が2着に続き、切り替え追走した岩津が3着に流れ込みました。

車券はなんとか当たりましたが、2着までが筋だったこともあって、オッズ割れしていたものの、それほどの配当にはならず。

何とか決勝は当たりましたが…

何とか決勝は当たりましたが…


車券的にはそれほどのプラスにはならず、最終日トータルでも2万円余りのマイナスに終わりました。しかし車券の結果はこの際どうでもよく、あとは自粛欠場対象選手の動向だけ。そこで表彰式を見ずに、記者席を経由して検車場へ急いで向かいました。

まずは村上義弘選手のもとへ。大勢の報道陣が囲んでいるところに、私もカメラを片手に加わります。

村上義弘選手

記者らの取材に答える村上義弘選手

村上選手は「僕の力不足で車券に絡めなかったけど、今日は、みんなが死力を尽くした良いレースやった。真剣勝負ができた。1年は長いけど、もう一度鍛え直して戻って来たい」とコメント。「現役続行という解釈でいいんですか?」と記者さんらが尋ねたところ、「ここで『白紙に戻します』なんて言うたら、皆さんどんな反応するんやろ?」と冗談を飛ばしていました。その表情を見ていると、村上選手に引退の二文字は差し当たってないと確信しました。


続いて成田和也選手へ。こちらも大勢の記者さんが取り囲んでいました。

成田和也選手

汗をにじませながら報道陣の質問に答える成田和也選手

成田選手は「みんな、いつも以上の思いがあったと思います。でも新田が強かった。自分なりには頑張ったとは思う。8か月しっかり鍛えて、さらに強くなって戻ってきたい」と、来年の復帰をすでに見据えていました。


そして平原康多選手のところへ。

平原康多選手

淡々とレースを振り返る平原康多選手

「新田のスピードは凄かった。8か月、間が空くけれど、さらに強くなって戻って来たいです」と、話していました。


あらかた選手コメントを取り終えた報道陣が、表彰式の新田祐大選手のインタビューに耳を傾けていました。新田選手が「今年最後のレースなんで、全力でペダルを踏みました」とコメントすると、一瞬にして涙があふれ号泣…。

優勝した新田祐大選手は表彰式で号泣

優勝した新田祐大選手は表彰式で号泣

「競輪が好きで、一戦一戦頑張って戦ってきました。日本代表の方(競技)もあるんで、また明日から練習を再開して、さらに強くなって戻って来ます。待っていて下さい」と、声を震わせながら8か月後の復帰を誓っていました。


直接コメントを取れなかった稲垣選手も含めて、当日の検車場内で「引退」を口にした処分対象選手は一人もいませんでした。当然といえば当然で、仮に引退を考えているならば、検車場内では公にせず、別の場をセッティングするはず。全ての処分対象選手が「しばらく休憩です」「強くなって戻って来たい」という言葉を残したことに、ある意味、ホッと胸をなで下ろして記者室に戻りました。

電車の時間の関係で、新田選手の共同インタビュー取材をパスして、帰路に就くことにしました。奈良へ帰るKさんと、茨城県在住でやはり競輪大ファンの「亀吉」さんと、タクシーで伊東駅へ。「亀吉」さんは「今夜も伊東に泊まって、明日帰ります」とのこと。うらやまし〜! Kさんと改札を抜けようとしたところ、人身事故で特急「踊り子」に遅れが出ているとのこと。「また人身事故ですゎ」とボヤいていると、およそ1時間遅れの「スーパービュー踊り子」がホームへ。Kさんと走ってホームにたどり着くと、車内販売兼務のスタッフさんから「これは全席指定なんで、次の『踊り子』に乗って下さい」とのこと。

そして定刻より数分遅れで、私たちが乗る特急「踊り子号」が入線です。

JR東日本185系 特急「踊り子」号

JR東日本185系 特急「踊り子」号


特急「踊り子号」に使われている185系は、国鉄時代の1981年に運用を開始した、国鉄が最後に製造した特急(上等列車)用車両です。乗ってみて、「なるほど、内装・乗り心地ともに、国鉄時代そのままや。ちょっとレトロな感じが、またそれはそれでエエなぁ」と感じました。30年以上現役の車両ですが、もうひと頑張りお願いしたいものです。今度は伊豆急下田まで、のんびり乗ってみたいなと思いました。

定刻より数分遅れで出発したため、熱海への到着も定刻の数分遅れ。新幹線「ひかり号」への乗り継ぎ時間も少なくなってしまったため、慌てて新幹線改札口前のお土産品コーナーで、土産を買い求めました。急いでいたからか、何故か「抹茶○○」とか「静岡茶××」といった、お茶系統のものばかりになってしまいました。「伊豆の踊り子」というお饅頭があったのに気付いたのは、支払いが終わってから。時間がないため、そのままスルーしました。

そして、なんとか「ひかり号」へ乗車。うまい具合に3人列の自由席が空いていたため、Kさんとともに座席を確保。早速、車内販売のお姐さんからお弁当を買い求めます。といっても、Kさんにおごってもらいましたけど…。Kさん、ごちそう様です!

東海道新幹線50周年記念弁当

東海道新幹線50周年記念弁当

深川めしのおにぎりに、あなごの蒲焼き、甘い味の卵焼きなど東京色(食?)満載のお弁当でした。あっという間に完食。そしてKさんや、同じく奈良へ帰るというK.Iさんらとともに、決勝レースの感想や、選手会本部の出場自粛処分問題、競輪むかし話などで、車中は大いに盛り上がりました。自腹出張(旅打ち)のフィナーレにふさわしい、楽しい帰路になりました。


「自粛欠場問題の結末を確かめたい」という思いで伊東に赴きましたが、現時点で引退を決めた選手はいません。一方、名古屋ダービーの時と同様、表彰式で選手会本部の佐久間重光理事長に対して、ファンからヤジや罵声が飛んでいたようです。選手会本部の英断が聞かれるのか期待をしましたが、こちらも当初の姿勢を変えるつもりはなさそうです。また他方で、競輪施行者の団体「全国競輪施行者協議会」が処分軽減の申し入れをしたとの新聞報道もありました。

競輪がプロ自転車競技の興業である以上、関係団体はファンの声をしっかり受け止めなければならないでしょう。その上で、処分対象選手、対象外の大多数の選手、JKAや施行者、そしてファンの、競輪にかかわる全ての人が納得する結末というのはどういう内容なのかを、今からでも十二分に検討されるべきではないだろうかと、改めて感じました。

今でも多くのファンが「あの決勝レースをはじめとする最終日のレースが、多くのトップスター選手の見納めにならないか」という心配をこの先、常に抱えていることを全ての関係者は感じ取ってもらいたいと思います。


★プレゼントのおしらせ

「自腹出張日記 伊東温泉・共同通信社杯」篇を、最後までご覧頂きありがとうございました。ここで、伊東土産をブログ愛読者の中から抽選でお二人にプレゼントします。

伊東・共同通信社杯開催記念パーカー(XLサイズ)

共同通信社杯開催記念パーカー(XL寸)


共同通信社杯開催を記念して製作されたパーカーです。出場選手にも記念品として配布されたそうです。お送りする頃にはちょっと季節が過ぎてしまうかもしれませんが、秋以降にぜひ着て頂きたいです。XLサイズのみですが、お一人にプレゼントします。


静岡競輪場スポーツタオル&「ミカリン」ストラップ&「ミカリン」ミニぬいぐるみ

静岡競輪場スポーツタオル&ミカリンストラップ

私が体を張って手に入れた静岡競輪場のスポーツタオルと、伊東温泉競輪場のキャラクター「ミカリン」のマスコットが付いたストラップ、「ミカリン」ミニぬいぐるみ、さらに写真にはありませんが「富士山世界遺産登録記念」缶バッジの4点セットです。セットでお一人にプレゼントします。


【必要事項】
○希望賞品名「共同通信社杯パーカー」または「スポーツタオルほか4点セット」
○住所・氏名・年齢・電話番号
○番組「夕暮れわかちゃんCLUB」や当ブログに対するご意見・ご感想

【宛先】
○ハガキ…〒640−8577(住所不要)
      和歌山放送「夕暮れわかちゃんCLUB」ブログプレゼント係
○メール… keirin@wbs.co.jp (件名に「ブログプレゼント希望」と必ず記入)
      和歌山放送「夕暮れわかちゃんCLUB」ブログプレゼント係

【〆切】平成26年6月13日(金)必着

なお当選発表は、賞品の発送をもって代えさせて頂きます。皆様からのたくさんのご応募、お待ちしております。


(伊東温泉・共同通信社杯の項終わり)
posted by wbs at 18:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 自腹出張日記
この記事へのコメント
お疲れ様です。
今年度のガチンコファイナルをライヴで観れて価値がありましたね!お金には変えられないバリューですよ!お金の使い方が上手ですね?だけど、帰路は財布も心もでっかくしたいですね。当りあり悔しいありでなかなか殻を破れないですね。(お互いに)データ分析して買い目が変換器を通すといつもの抜けが当り目になるものを考えれないですかね?
25日のバイチャに向けてロード練習や少しのスクワットで鍛えます!山もっちゃんも健康な汗をかきましょう!
Posted by 岸和田オヤジ at 2014年05月08日 23:25
岸和田オヤジさんへ コメントありがとうございます。

確かに決勝戦に出場した選手らが、前日の共同インタビューで異口同音に「良いメンバーですよね」と話していたほどの好メンバーでした。

その決勝戦で、(1)ダービーチャンプ・村上がダービー決勝とほぼ同じ展開だったにもかかわらず勝てなかったこと、(2)新田がなかなかつかめなかったタイトルを自粛欠場直前のレースでもぎ取ったこと、そして(3)9選手がそれぞれの役割をきっちり果たしてファンに「これぞ競輪」というのを見せてくれたこと

を現認できて、伊東まで行ったかいがあったと今でも感じています。

でも「お金の使い方が上手ですね?」は、ちょっと褒め過ぎでは? たまたま車券が、2日間で2万円程度のマイナスだったからよかったものの、昨年末の立川→千葉とか、今年初めの大宮→取手と同じ状況になっていたらどうなるのかといったところでしたよ。

また当ブログに載せきれなかったお土産話は、25日のバイチャクラブでお話しますね。
Posted by 山本D at 2014年05月09日 14:25
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