2014年05月05日

【山本ディレクターの自腹出張日記】 伊東温泉「共同通信社杯競輪」(GU) 自粛欠場問題の決着を確かめたくて…(そのB)

わたくし山本が、直近に遠征した全国の競輪場を紹介する「山本ディレクターの自腹出張日記」。4月29日(祝・火)まで伊東温泉競輪場で開催された「第30回共同通信社杯競輪」の3日目・最終日へ「自腹出張」した様子をご紹介する6回シリーズのリポート。今回はその3回目です。

9Rが3連単47万円台の大波乱となって、7Rでのプラスを吐き出してしまった私。車券購入のペースをいつもに比べれば控え目にしているとはいえ、ラスト3箇レースのうち一つでも多く当てたいところ。この日の収支をプラスで終えなければ、翌日・最終日を安心して迎えることはできません。

ただ10〜12Rは準決勝。荒れる要素も多分に含まれるレースの連続です。いつものごとく「一発デカいの当てたらそれでOKや」と、極めて楽観的に(バカ!)構えながら、予想に取りかかります。

10Rは2分戦+単騎が3車という超細切れ戦。H藤木裕率いる近畿3車に、前日9秒0のバンクレコードを叩き出したA新田祐大が先頭の福島3車が激突です。しかも単騎3車は、@成清貴之に、自力のあるE磯田旭・G木暮安由と、くせ者揃いです。

そこで、藤木の逃げ残りと新田の捲り返しで自力2車の両立もあり得ると考え、さらにくせ者磯田がゲリラ戦で浮上するかもと思い、車券はAEHの3車を軸にすることに決めました。そこへ藤木後位のB稲川翔を絡めたものと、新田後位のF成田和也を絡めたものの、2通りの4車BOXを仕込みました。

3日目10R車券

3日目10R車券


レースは、号砲で一瞬けん制が入るも、誘導を追ったF成田和也がA新田祐大を正攻法に迎え入れる。序盤の並びは、福島3車−単騎のG木暮安由−近畿3車−それぞれ単騎の@成清貴之とE磯田旭が並走、の順。青板HS(残り3周)からH藤木裕が上昇し、正攻法の新田を押さえようとすると、新田は車を下げる。赤板HS(残り2周)手前で先頭に立った藤木は徐々にペースを上げると、ジャン前BKから全速スパート。隊列一本棒で通過した最終HSの7番手から、新田が猛然と捲って出ると、あっという間に前団に迫り、3角で藤木を捉える。

3日目10R 最終3コーナーの攻防

3日目10R 最終3コーナーの攻防
ジャンから果敢に先行したH藤木を、最終HSから捲り返したA新田が、マークのF成田ともども捉えて先頭に立つ



結局、新田が成田の追撃を許さず1着になり、成田が2着に入る。3着には、福島3番手のC佐藤慎太郎を捌いて切り替えたB稲川翔が突っ込む。

藤木のジャン先行も構わず、新田が素晴らしいスピードで近畿勢を飲み込んでいきました。場内のファンからも「新田、スゲ〜なぁ〜!」という感嘆の言葉しか出てきません。それだけ新田のスピードが他を圧倒していたのです。車券はハズレましたが、配当が安かったこともあって、納得のレースでした。まさにビッグレースの準決勝にふさわしい“力と力のぶつかり合い PART1”でした。

場内の興奮冷めやらぬ中、11Rの予想に取りかかります。このレースも単騎選手が入り混じる細切れ戦でした。中部単騎のH深谷知広が瀬戸内2車を引き連れる混成3車ラインが本線ですが、@松岡健介が率いる近畿2車、A牛山貴広が前回りの茨城2車が対抗し、さらに九州単騎のG園田匠、関東別線単騎のE小林大介が要所々々で絡んでくるという流れです。

予選2連勝で勝ち上がってきた深谷にとって取り組みやすい番組(メンバー構成)と感じ、車券の基本はHアタマ流しで行こうと決めましたが、相手を絞らなければ、お約束の“取りガミ”(的中しても、払戻額が投資額を下回り損をすること)を喰らってしまいます。そこで筋のB岩津裕介・F小倉竜二とA牛山を2着候補に据えて本線勝負車券としました。さらに松岡をマークする和歌山のC東口善朋の「3着でイイから頑張れ」車券、さらにE小林を絡めた「本線ライン全滅&大穴狙い」4車BOX車券も仕込みました。

3日目11R車券

3日目11R車券


レースは、号砲でB岩津裕介がSを決め、正攻法にH深谷知広を迎え入れます。周回中の隊列は、深谷−マークの瀬戸内2車−茨城2車−単騎のG園田匠−近畿2車−単騎のE小林大介の順。レースが動いたのは青板過ぎの2角。@松岡が上昇して深谷を押さえると、これを小林が追走。3車がハナに立った赤板HS(残り2周)からA牛山貴広が松岡を叩いて先頭へ躍り出る。今度は1センターから深谷が巻き返しに出ると、ジャンでライン3車そっくり出切って先頭へ。深谷の全力先行に、牛山は4番手を確保するのがやっとで、7番手の松岡は前との車間が空いてしまう。番手マークの岩津が、後方をけん制するため車間を開け、直線一気の踏み込みで深谷を交わし、1着になる。深谷が2着に粘り、3着にはライン3番手のF小倉竜二が続く。

写真は明らかな失敗作だったため(恥)、その場で消去しました。深谷の逃げ切りで「安くても、車券はイタダキやな」と、ほくそ笑んだ瞬間に岩津の踏み込み。「岩津、やめて〜!!」と叫んだものの、明らかに岩津が先着しているのが分かりました。3連単こそ2千円を割りましたが、2車単B→Hは1150円のまずまずの好配当。でも岩津には悪いですが、深谷を交わすとは想像だにしませんでした。この日一番の勝負レースでの大ハズレで、ちょっとショックが大きかったです。

記者室に戻りながら「ここで止めるか? 最終レースに向かうか?」逡巡しました。結論は“気を取り直して”最終勝負です(だから、最初からそのつもりなんでしょ? バカヤロー!)。

12Rは3分戦。@平原康多が先頭の東日本3車が本線ですが、H稲垣裕之が先頭の近畿3車、E中川誠一郎が先頭の西日本3車もなかなか強力です。ただ、稲垣の実質逃げイチ(先行一車)である以上、近畿を中心に考えざるを得ません。あと東日本ラインは、番手のD岡田征陽の走りに一抹の不安があり、岡田を残すか切るかがポイントになりそうでした。

そこで出した結論は、(1)平原のガードで手一杯になりそうな岡田はオミット (2)近畿3番手のF南修二も、最後の揉み合いに巻き込まれて着に残らないだろうからオミット (3)勝負車券は@HBの3車BOXで、その中でも予選2走を通じて力上位の@平原アタマ流しを厚く入れる でした。

3日目12R車券

3日目12R車券


これが当たるか、ハズレるかで、翌日の車券作戦が大きく変わってきます。毎度のことながらですが、敢闘門から入場してきた最終レースの選手達を、祈るような思いで見つめました。

レースは、号砲でE中川誠一郎が飛び出して(記録上はS)、正攻法に収まる。周回中の並びは、西日本3車−東日本3車−近畿3車の順。青板HS(残り3周)からH稲垣裕之が上昇し、@平原康多を押さえこむ。そして稲垣は3角でハナに立つと、平原がこれを追いかけ、中団4番手で中川と並走する。稲垣が全力で先行するところ、番手マークのB村上義弘が車間を切って、後方の仕掛けをけん制。最終1センターから4番手外並走の平原が捲り返すと、村上が3角で平原を外へ大きく持って行く(けん制ブロックする)。

3日目12R 最終2センターの攻防

3日目12R 最終2センターの攻防(スミマセン。遮光ガラス越しの撮影のため、イマイチちゃんと写っていません)
H稲垣の先行を4番手から@平原が捲り返し。番手マークのB村上がブロックに行くも、平原はこれを乗り越えようと抵抗する


結局、村上のブロックを乗り越えた平原が、直線で稲垣を捉えて1着。2着には稲垣が粘り、村上が3着を確保しました。

平原が村上に持って行かれた時は「あ〜、平原やられた〜!!」と思いました。しかし返す刀で村上をインに押し込み、その勢いで突っ込んで行った時は、記者室にいるのも忘れるくらいの大興奮。むしろ「村上〜、そこ我慢や! 3着確保してくれ〜!」と、思わず声が出てしまいました(ほかの記者さんに迷惑やろ? 大バカ!)。結局、3連単は@→H→Bで2640円。千円取りでしたので、何とかこの日の収支は千数百円のプラスで終えることができました。

車券が浮きで終えられたためか、その後の取材は順調そのもの。決勝戦出場選手の共同インタビューを中心に、気になる選手の囲み取材に加わって情報をgetします。特にSSイレブン問題の渦中にいる選手は、囲み取材の輪に極力入ろうとしましたが、大半の対象選手が「明日が今年最後の競走になるが…」と前置きしながらも「自粛欠場についてはあまり気にせず、明日もいつも通り全力を尽くして頑張りたい」とコメントしていました。“自粛前最後のレース”は多少意識しているのでしょうが、それをおくびにも出さない彼らの姿勢に感心しましたし、「何とかいい形で終えてもらいたい」と思わずにはいられませんでした。

資料を整理してタクシーに乗り込む頃、既に時計の針は6時を回っていました。ホテル到着後は、時間に追われるようにお風呂・夕食。そして疲れと酔い(下戸の私には珍しくグラスビールを頂きました)も手伝って、世界卓球のTV中継を見ながら、ついウトウトと…。それでも日付が変わる直前に目が覚め、再度お風呂へ。そして大浴場の露天風呂につかりながら、決勝レースの展開想定をしていると、またまた妄想が爆発しそうなくらい膨らんできました。「明日こそバッチリ車券取って、大きな顔して和歌山に帰りたいなぁ…」(大バカ!) そんな妄想に頭全体が侵されてしまい、眠り着いたのが結局夜中の2時過ぎ。余計に疲れを残してしまった、伊東の夜でした(へっ、そりゃ結構なことで…)。


翌日は8時に起床。朝風呂を楽しんだ後、バイキングの朝食。その間じゅう次から次へとメールや電話が。「今、熱海駅を過ぎました」という取手在住の競輪仲間・S女史&Hくん。さらに昨年末の千葉FUで、特観席に響き渡るほどの大きな関西弁で審議結果に怒りを表したKさんからは「まだ、ホテル出てまへんのか?」。さらに和歌山競輪場の職員Sさんから「GWわかちゃんまつりについてなんですけど…」という業務連絡に至るまで。そしてそれぞれへの連絡を終え、10時前にホテルをチェックアウト。

タクシーに乗り込む直前に空模様を確認しましたが、どんよりと曇っていて、天気予想は昼前後から雨。そして競輪場の記者室に荷物を入れ、S女史&Hくんと合流。前半レースは車券を見送り、ステージイベントのレース予想会を見たり、メダリストプランニングのグッズ販売ブースで仕入れ交渉などで時間を過ごしました。

そうしている内に、上空からパラパラと雨が落ちてきました。バンクだけでなく、場内広場も雨で地面が光っていました。


最終日は昼前から雨になりました

最終日は昼前から雨になりました


偶然のタイミングとはいえ、SSイレブン問題に抗議するファンの怒り、トップスター選手の長期自粛欠場を惜しむ涙雨のように感じました。そのように感じたのは、私だけではなかったと思います。


(その4に続く)
posted by wbs at 18:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 自腹出張日記
この記事へのコメント
お疲れ様です。
自腹出張初日プラスおめでとうございます!パチパチ!
その4が楽しみです。
わかちゃん祭りは盛況でしたか?生憎の空模様でしたが、、、
平塚記念観てみるけど、役者不足を感じますね。まあ、短期外国人選手に殺られるレベルなら、今こそ次の一手を!すべきだと思います。自粛選手の短縮を望みます。
Posted by 岸和田オヤジ at 2014年05月05日 23:13
岸和田オヤジさんへ

コメントありがとうございます。
なんとか初日はプラスで終えることができたんですが、2日目はあっと驚く展開です。ご期待下さい!
きのうの「GWわかちゃん祭り」は、雨の中でしたが、スピードチャレンジゲームはまずまずの盛況でしたよ。次の機会にはぜひご参加ください。
平塚記念の決勝も、深谷という一枚看板を相手に南関が5人並ぶという、通常のGVでは考えられない並びになりました。それはそれで楽しみですが、確かに役不足かも…。
競輪のこれからのためにも、出場自粛の短縮や、別内容でのペナルティーへ変更するのを、今からでも考え直してもらいたいものですね。
Posted by 山本D at 2014年05月06日 09:05
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