2014年01月30日

【山本ディレクターの自腹出張日記】 大宮GV「倉茂記念杯」&取手FT 寄り道で都電荒川線も(そのE・最終回)

わたくし山本が、直近に遠征した全国の競輪場を紹介する記事コンテンツ「山本ディレクターの自腹出張日記」。去る1月21日(火)に開催された大宮競輪場の「東日本発祥65周年記念・倉茂記念杯」最終日と、翌22日(水)の取手競輪場・FT開催初日へ「自腹出張」した様子をご紹介する6回シリーズのリポート。今回が最終回です。

取手に着いてから、8Rは2車単穴車券が的中、9Rは本線抜け目車券でハズレと、1勝1敗です。大宮・取手遠征もラスト2レース。何とか2連勝で終えたいものです。

10RはS級予選のラスト。並びは3分戦+単騎が1車です。先行しそうなのはF大瀬戸潤一郎率いる山陽ライン2車で、ここに単騎のC古川孝行が続きそうです。残る2つのライン、@古屋琢晶が前回りの関東3車、G中井太祐が引っ張る奈良2車に南関のH眞原健一が3番手回りする混成3車が、それぞれ捲りに回る流れが濃厚です。

古屋をマークする地元B山下渡は、和歌山記念で2・3・8・3と健闘したのが記憶に新しいところ。前が古屋なら先行・捲りいずれでも差し脚を発揮してくれそうで、青競でも本命の◎印を背負っています。ライン3番手のE関一浩も、和歌山記念で負け戦ながらも1勝を挙げており、かなりラインがしっかりしていると感じました。そこで、関が追走3着となる筋車券B⇔@→Eを分厚く入れ、さらにBアタマで筋違い中心の流しを仕込みました。あとは、先行する大瀬戸の番手から抜け出しそうなD藤田昌宏アタマ流しと、藤田と本線筋を絡めたDB@3車BOX車券も、高配期待で買い足しました。

10R車券

10R車券


レースは、号砲直後のけん制から、@古屋が誘導員を追いかけて前受けします。周回中の並びは、関東3車−山陽2車−単騎のC古川−奈良2車−ライン3番手のH眞原の順。青板2センターからG中井が上昇し、正攻法の古屋を抑えます。この動きに3番手回りの眞原、さらに古川も切り替え4車が外併走。ジャン前BKから中井がハナを切ると、F大瀬戸が巻き返しに行くものの、中井が突っ張って先行します。最終HSを迎え、今度は古屋が捲り返しに出ると、最終2角で中井を捉え先頭に躍り出ます。

10R 最終BKの攻防

10R 最終BKの攻防
先行するG中井を、最終HSから発進した@古屋がラインごと捲り去る



古屋が捲りきったところを、単騎の古川が捲り追い込みに出ます。これには古屋番手のB山下が2センターで厳しくけん制して対応。結局、直線伸びて抜け出した山下が1着。古川の捲りに乗った大瀬戸が混戦を縫って2着に突っ込み、タイヤ差の3着に古川が入りました。

接戦の2着争いは大瀬戸が制しましたが、大外を藤田が突っ込んできた時は「2着まで突っ込んで来〜い!」と叫びましたが、2着まではやや足らず。勢いも良かっただけに残念でした。ただノーマークの古川が突っ込んできたことで、3連単は3着穴で4万円弱の高配当。大瀬戸も「先行して、使われて終わり」と読んでいただけに、山下アタマだったとはいえ、全く箸にも棒にもかからないハズレでした。

気持ちを切り替えて、いよいよ今回の自腹出張の総決算・最終11Rの予想にかかります。

11R・S級初日特選は、和歌山記念・立川記念に出場した選手が大半で、おおよその選手間の実力が図りやすいメンバー構成です。ラインは4分戦+単騎1車。B矢野昌彦が前回りの東日本2車に、単騎で「切れ目から自力」のE佐藤和也が続く実質3車ライン、G西谷岳文が率いる近畿2車、@菅原晃が前の九州2車、A新田康仁が前回りの南関2車に分かれます。

青競は、矢野が先行して残り3つのラインが捲り返すという展開を想定しています。前回りの新田が前回小倉FTで準V、番手回りのD林雄一が前回和歌山記念でGV初Vを飾っていることもあって、南関ラインが本線となっています。車券の人気も南関勢からで、2車単は交わし目のD→Aが3倍台、残り目のA→Dが4倍台と、この2点に集中しています。「逆転は無理でも、今日の分だけは取り戻したい…」という考えになってしまいそうなオッズです。

そこで「当たり優先」を念頭に置き、A⇔D折り返しから3着へ流していくのを厚く入れ、ADそれぞれをアタマに挟み目を含めた筋違い流しを押さえました。さらに南関ライン全滅の際に穴を開けてくれそうな4車BOXを仕込み、さらに応援車券として、和歌山のC西岡正一アタマ・ヒモ総流しの2車単車券も購入しました。これだけ買ってしまうと、またまた「取りガミ」必至なんでしょうが、いつもの悪い癖「ハズレるよりはマシ」という考えの下での決断です。

11R車券

11R車券


出走9選手が敢闘門から姿を現すと、いつものように祈るような思いで選手を見つめます。「何とか当たりで終わりたい」その気持ちで一杯です。

レースは、号砲でC西岡が飛び出してSを決め、G西谷を迎え入れます。周回中の並びは、近畿2車−九州2車−南関2車−東日本2車−単騎のE佐藤の順。赤板過ぎ1センターからA新田が踏み上げると、これをB矢野が追走。新田が前団を叩くと、ジャン前BKから一気に矢野が叩き先行態勢に入ります。

11R「S級初日特選」 ジャン前BKの攻防

11R「S級初日特選」 ジャン前BKの攻防
正攻法のG西谷をA新田が叩くと、さらにB矢野が叩いて先行態勢に入る



叩かれた新田は4番手に収まり、捲り返しのタイミングを図ります。そして最終HSから西谷が先捲りに出ますが、その新田の横で脚色が一杯に。これを見た3番手位置の佐藤が併せて捲って出ると、これを新田が追走。さらに大外を通って@菅原も捲り追い込みに出ます。

11R「S級初日特選」 最終2コーナーの攻防

11R「S級初日特選」 最終2コーナーの攻防
G西谷が捲り返すも不発。3番手位置のE佐藤が併せて捲り、これにA新田が続く。@菅原も大外捲り追い込みに出る



結局、最終2センターから早めの踏み込みを見せた新田が直線抜け出して1着。マークの林が続いて2着に入り、矢野マークから踏み直したH齋藤登志信が接戦の3着争いを制しました。

車券は取りましたが、お約束通りの「取りガミ」でした。3連単A→D→Hが2千円台ですから仕方がありません。A→D→Eなら4千円台ですし、A→?→Dの挟み目になればさらにオッズが跳ね上がっていました。さらに林が飛んでいれば…。でもそれはもう終わったことで、諦めもつきました。そして払戻金を機械から受け取り、S女史とともに競輪場を後にしました。

それから競輪場脇の往路とは別の道を、取手駅前までトボトボと歩いて行きます。そして電車の時間まで、駅前のホルモン焼き屋さんで「小反省会」です。七輪で炭火焼きのホルモンとお酒(あんまり飲めないので、私は梅酒のソーダ割り)を囲みながら、「いや〜、今日の南関勢は強かったな〜」「山下アタマの3万9千円は取りたかったな〜」「藤田応援車券、買うてんのやったら、3連単も流しとけよなぁ…」と、次から次へとレースの感想やグチが出てきます。

PM6時を回り、時間も酔い加減もちょうど良い感じになってきたところで、店を出て取手駅に向かいます。見送りに来てくれたS女史と、電車の発車を待ちますが、なかなか動きません。そこへ、酔いが一気に醒めるアナウンスが流れました。

「只今、北小金井駅の地震計が列車運行停止の値を示しましたので、線路の点検と安全確認のため、常磐線と武蔵野線は列車の運行を見合わせております」

「エッ、電車止まってんの?」 前回の取手日帰り遠征の際、成田空港のピーチのチェックインがギリギリになった反省で、30分早い電車に乗り込んだんですが、いつ動くか分からない状況になりました。

常磐線・武蔵野線に遅れ発生!

常磐線・武蔵野線に遅れ発生!


車内で待つ人たちは「ハハ、まただよ」と列車遅延に慣れた様子でしたが、私は「どうなるんやろ? チェックイン時刻までに成田に着くんかな?」という不安が、やや酔いの回った頭の中を駆け巡ります。PM7時前に運行が再開されましたが、S女史とともに成田に最速で到着するルートを携帯で検索です。

取りあえず新松戸で武蔵野線に乗り換え、さらに東松戸で北総鉄道の京成直通特急に乗り換えるのが早そうで、それにルート変更です。

常磐線とともに運転見合わせしていた武蔵野線に、新松戸で時間を置かずに乗り換えられるかが、最初の試練です。常磐線から急いで武蔵野線ホームに駆け上がると、ドンピシャで電車がホームに入線し、ホッと一息。ここでS女史とお別れで「また、全プロの時に取手に行くね」と言って電車に乗り込みました。

すると今度は後ろから「山本さん、ごぶさたです」と、男性から声を掛けられました。「えっ、こんな所で誰?」とマスク姿の方をよく見ると、DスポーツのW記者です。W氏とはかつて和歌山競輪場で一緒に取材をしたり、予想会イベントや競輪中継のゲスト解説として一緒に仕事をさせて頂き、非常に懇意にさせて頂いた方です。数年前、東京へ異動になり、レース部デスクを兼務しながらボートレースをメインに現場取材されているとのこと。しかもこの日は、スタッフの人繰りの関係もあって、取手で競輪の取材だったそうです。「お元気そうですね」「えっ、山本さん、大宮・取手競輪行脚ですか? それは元気ですね〜」などと、わずかな時間での再会を喜びつつ、東松戸駅でW氏と別れました。

そして改札口で振替輸送票をもらって、北総線に乗り換えます。ほどなく、京成高砂方面から通過待ちとなる、各駅停車の7500形車両が入線です。

北総鉄道 7500形

北総鉄道 7500形


そして京成直通エアポート快速特急の、京成電鉄3050形がホームに入線してきました。

エアポート快速特急 京成3050形(3000形7次車)

エアポート快速特急 京成3050形(3000形7次車)


京成3050形は3000形の7次車として、成田スカイアクセスでの高速運転に対応できるように開発された車両です。空港アクセス特急として運用されるため、飛行機のフォルムが描かれたデザインがおしゃれです。

電車が出発した時点で19時42分。成田空港着が20時23分。ピーチのチェックインリミット時刻は20時25分で、かなり厳しいタイミングです。それでもギリギリでチェックインできると信じて、空港まで向かうことにしました。

そして定刻通りに成田空港駅に到着。急いで改札を抜け、空港構内に入るための手荷物検査を通過して、あとはフルダッシュです。そしてピーチのチェックインカウンターに着きましたが、搭乗客と思しき人は誰もいません。そしてチェックイン機を覗き込むと…

2〜3分差で搭乗手続きに間に合いませんでした

そうです。2〜3分の差で搭乗手続きに間に合いませんでした。チェックイン用バーコードが印刷された紙を読み取り機に通しても、ウンともスンとも言いません

「え〜、たった2,3分のことやんけ…」全身の力が抜けていきます。搭乗手続きの締め切りが厳しいのは知ってはいましたが、これほどまでも厳しいとは…。

そうしていると、スーツケースを押しながら一人の女性(A子さん(仮名))がカウンターにやってきました。彼女もピーチに乗ろうとしているようですが、チェックイン機を見て「え〜、アカンの? 信じられへん!」と叫びます。「お姐さんもピーチ? アカンみたいやで」と私が声を掛けると、「私、国際線からの乗り継ぎで、3Fの国際線フロアにあると思って探してたら、どこにも無いんでガードマンに聞いたら、国内線はここやって…。こんな目立たへん所に置かんといてよ!」と半べそ状態です。

そうしていると、ピーチのスタッフらしき女性が出てきました。二人して、そのスタッフに声を掛けます。「すみませ〜ん、それぞれ事情があってこの時間になったんですが、関空便チェックインさせてもらえませんか?」

すると、その女性スタッフは目をそらしながら「えっ、それはダメです。チェックインは20時25分で終わってますので!」と早口で叫びながら、向こうに走っていきました。まるで逃げるかのように…。

「ちょっと! ちょっと!」とさらに呼びかけますが、振り向くことなく女性スタッフは走っていきました。アニメで走り去る際に使われる「ピューーーー!」という効果音が聞こえてきそうな勢いで、その場を去って行きました。

とにかく飛行機に乗れるかどうか話をしようと、A子さんと一緒に搭乗口(保安検査入口)まで進むことにしました。しかし保安検査のスタッフも「ここにはピーチの方はいません。私どもではどうしようもできません」という、まさにマニュアル通りの返答でした。「まっ、しょうがねえな」と諦め、元来た順路を戻っていきました。

ピーチのチェックインカウンター前で、都心へ向かう電車の時刻や、予約可能なホテルなどを携帯で調べていると、A子さんがトボトボと戻ってきました。「ピーチのスタッフは出て来んで、やっぱりダメでした」とのこと。話を聞いていると、A子さんは西宮に帰る途中で、安いという理由で神戸発着のスカイマークからピーチに予約変更したとのこと。「ここ(ピーチ)、めっちゃ厳しいですね」と半泣き状態です。そして
A子さん「明日仕事があるんで、朝イチの新幹線かな?」
山本「それなら、羽田発の伊丹便の始発で帰ったら? 伊丹には7時半前後に着くやろうし…」
A子さん「え〜、お金もったいないし」
山本「仕事に遅れるのが、一番マズイんちゃうん?」


などとアドバイスする私(けっ、エラソーに!)。そうしている内に、A子さんは「友人に泊めてもらう」と言って、地下の駅の方向へ歩いてきました。

偶然にもこの数日前に、ネットでピーチの井上慎一CEO(最高経営責任者)のインタビューが掲載されていて「『空飛ぶ電車』を目指している。定時運行のためには、定刻になれば無慈悲に出発する」と言っていたのを思い出しました。

※ピーチアビエーション・井上慎一CEOのインタビュー記事(東洋経済オンライン)

http://toyokeizai.net/articles/-/27823


こんなこともありますから、ピーチご利用の際は、くれぐれも時間に余裕を持って空港に向かいましょう。(アンタに言われたかね〜や!)


さて私も空港に止まっている意味はなく、取りあえず都心に戻って寝床を確保しなければなりません。とりあえずJRの東京行き快速電車に乗って、東京で京浜東北線に乗り換え蒲田まで向かいます。車内では、携帯で(本当はダメですけどね)翌朝の関空行き7:25発のANA始発便を予約し、検索サイトで蒲田駅前にカプセルホテルがあることを確認。

JR蒲田駅にはPM11時過ぎに到着。早速カプセルホテルを探すものの、なかなか見つかりません。腹も減っていたので、定食チェーン店で遅い食事を取ることに。そこで、再度、携帯でホテルの場所を調べようとしたところ、なんと充電がアウトで電源OFFになっていました。「最悪…」

店を出てからは、ひたすらうろ覚えのまま駅前を歩き回りますが、やっぱりそれらしき建物が見つかりません。半時間ほど歩き回っても見つからないため、やむを得ずコンビニに入って使い捨ての携帯充電器を買い、携帯の電池を回復させることに。結局、自分が思っていたよりもさらに2本向こう側の通りにあることが分かり、なんとかカプセルホテルにたどり着きました。

翌朝は6時過ぎにホテルを出て、京急蒲田から羽田空港へ向かいます。まだ夜が明けきらない寒い中、やっとの思いで羽田空港へ到着し、第2ターミナルの一番端っこの搭乗口へ。土産を買い搭乗開始を待っていると、朝日が滑走路の向こう側から顔を出してきました。思わずカメラを取り出し、シャッターを切ります。

羽田空港に昇る朝日 心の中で合掌…

羽田空港に昇る朝日 心の中で合掌…


初日の出でもないのに「今年この後は、車券が連戦連勝でありますように…」という、なんともバカバカしいお願いをしつつ、心の中で合掌します。大ハズレにハプニング続きの、大宮・取手「自腹出張」でしたが、何とか無事に和歌山に帰り着けたことが幸いでした。

でも昨年末からの「自腹出張」で喫した大負けは、いつ取り返すことができるやら…。私の2014年の夜明けは、まだまだ先になりそうです。(大バカ!)


(大宮・取手の項 終わり)
posted by wbs at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 自腹出張日記
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