2013年11月09日

岡本新吾選手の引退シリーズを追いかけて(その@)

地元・和歌山の「競輪博士」こと岡本新吾選手が、11月8日(金)の和歌山競輪・第4Rで35年間の現役生活に別れを告げました。そこで岡本選手の引退シリーズの様子を3回に分けてご紹介します。今回はパート1です。

【前検日 11月5日(火)】

業務の都合で前検日の取材ができなかった私。「競輪博士」で常人以上に冗舌な岡本選手。前検日取材の記者さんに今シリーズ限りでの引退を表明した時、その冗舌さがフル稼働したそうです。それについては、和歌山競輪場のブログで、WTVの中村アナが詳しく伝えて下さっています。そちらをご覧下さい。

和歌山競輪ブログ 11/5掲載分
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http://www.keirinwa.com/blog/2013/11/05/



【初日 11月6日(水)】

開催初日は、岡本選手の引退シリーズを祝うかのような、すっきりした青空。岡本選手は、チャレンジ予選最後の5Rに登場です。この日付けのスポーツ各紙が「岡本新吾 今開催で引退」を報道し、それを見た地元ファンが、岡本選手に脚見せから声援を送っていました。

岡本選手 初日5Rの脚見せ

初日5R 脚見せ周回のE岡本選手

「岡本〜、最後の開催頑張れよ〜!!」という声援が、早くも脚見せの段階から上がっていました。


応援横断幕の横を通過

応援横断幕の横を通過して控室に引き揚げる岡本選手

敢闘門脇には「紀州の競輪博士 岡本新吾」の応援横断幕。敢闘門脇は、通常であればシリーズリーダー(優勝候補)の横断幕の定位置ですが、今回は引退シリーズということもあって、岡本選手に敬意を表して、ということでしょうか。

そして敢闘門が開き、5Rの選手が中央通路を通って発走台へとやってきました。

初日5R 発走台の岡本選手

初日5R 発走台に付く岡本選手


「岡本〜、辞めんな〜!!」「岡本、お疲れさ〜ん!今節頑張れよ〜!」などと、ファンからはさらに大きな声援が送られました。中には「おぃ若いもん、オッサンに気ぃ付こうて走ったれよ!」などと、暗に「岡本選手に勝たせてやれ」「岡本を落車させるような危ない走りはするな」と云わんばかりの声もありました。ちなみに岡本選手は、これらの声援に感激し、涙腺が緩んでウルウル状態だったそうです。

レースは、D和田誠寿(広島)がS取って前受け。周回中の位置取りは、和田−B工義則(広島)−F村田洋剛(三重)−A片岡浩也(三重)−C岡嶋登(大阪)−@前村寿伸(奈良)−E岡本の順。赤板HSで岡嶋が仕掛ける素振りを見せると、村田もこの動きを警戒。そしてジャン前BKで、岡嶋が発進すると村田も併せて雁行状態。岡嶋は最終HSからさらに踏み込んでいくと、前村が追走できず、番手に村田がはまり、前村は千切れ気味も3番手を確保。最終BKから和田も捲り返して勝負権取りに参戦も、4番手の岡本の横で行き脚が鈍る。

初日5R 最終2センター過ぎの攻防

初日5R 最終2センターの攻防
逃げるC岡嶋の番手にはF村田がはまり込む。3番手を食らいつく@前村の後位からE岡本が伸び返しを狙う。


結局、岡嶋が逃げ粘って1着。村田が追走一杯の2着。岡本選手はインを締めながら流れ込んでの4着で、予選を通過、準決勝へ進みました。
クールダウン周回の岡本選手に、ファンから「よう頑張ったぞ! 明日もガンバレよ!」「決勝乗れよ!」と温かい声援が飛んでいました。

初日5R クールダウン周回の岡本選手

クールダウン周回の岡本選手



【2日目 11月7日(木)】

この日は前日と打って変わって、どんよりとした曇り空。岡本選手は前日同様、準決勝ラストの5Rに登場です。この日も近畿ラインの3番手回りということで、新聞各紙の評価には連穴の▲印や△印が付いていました。

そして敢闘門が開いて選手入場。岡本選手は、この日も6番車の緑の勝負服を身にまとっての登場です。

2日目5R 発走台に向かう岡本選手

2日目5R 発走台に向かう岡本選手

レースは、D岡嶋登(大阪)が誘導員を追って前受け。周回中の位置取りは、岡嶋−@梯正幸(福井)−E岡本−B川本琢也(岡山)−C富田一弘(広島)−F船倉卓郎(長崎)−A瀬口匠(宮崎)の順。赤板HSで早くも船倉が上昇すると、岡嶋は突っ張って船倉を出させない。前団を叩けなかった船倉は再度6番手に車を下げる。岡嶋が快調に飛ばしていくところ、最終BKから川本が捲り発進。マークの富田は千切れ、岡嶋番手の梯もブロックできず、川本は最終4角で岡嶋を捉える。

2日目5R 最終4角の攻防

2日目5R 最終4角の攻防
D岡嶋が快調に飛ばして行くも、4番手から捲り返したB川本が捉えにかかる。近畿ライン3番手のE岡本は、脚を貯めて直線勝負にかける



結局、川本が直線で後続を突き放して1着。そして逃げ粘る岡嶋と、直線一気に追い込んできた岡本選手が内外離れて2着争いを演じましたが、1/2輪こらえた岡嶋が2着を確保。岡本選手は無念の3着で、決勝進出を逃しました。

惜しいっ! 3着で決勝進出ならず

惜しいっ! 岡本選手は3着で決勝進出ならず


レース後、敢闘門後方のベンチにユニフォームを脱いだ岡本選手の姿が。

2日目5R レース直後にレースを振り返る岡本選手

レースを振り返る岡本選手


「惜しかったですね」と声を掛けると、岡本選手は「岡嶋君が、赤板から2周先行してくれた。ボクは決勝には残れんかったけど、その気持ちだけでも十分や。若い子らに気ぃ使うてもろて、ありがたい話やで」とラインの絆に感謝していました。

そしていよいよ、翌日のラストランのメンバーが発表されました。岡本選手は4Rに出場。メンバー表を見ながら、同じレースに出場する岩井良平選手(大阪)と、記者さんを挟んで“作戦会議”です。

翌日のメンバー表を見て作戦を練る岡本選手(右)と岩井選手(左)

翌日のメンバー表を見て作戦を練る岡本選手(右)と岩井選手(左)


翌日のレースには岩井選手の他、坂東克則・鈴木勘市の兵庫勢も同乗。「どないしょうかな?」と頭を悩ませる岡本選手。「引退レースなんやから、岩井のハコ(番手)回り主張してエエんちゃうん?」と記者さんらはアドバイス。これに岩井選手は「プレッシャーかかるわ…」。ただ岡本選手は「勘ちゃん(鈴木選手)も点数がかかっているから、そんなワガママ通されへん」と番手回りを固辞。結局、「相性が良くて、ボクの司令塔」と岡本選手が信頼を寄せる坂東選手が番手回り、岡本選手が3番手、鈴木選手が4番手を固めることで落ち着きました。

同乗する近畿の選手が、岡本選手の花道を飾ろうと苦心して決めたライン構成。果たしてそれが実を結ぶのか? ラストランの時が刻一刻と近づいてきました。


(その2へ続く)
posted by wbs at 18:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 記事
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