2010年06月22日

【競輪一口メモ】番組・競技規則の改訂でレースはどう変わる?(その2)

19日の番組で「競輪一口メモ」として、6月30日を初日とする競輪の番組(レースの出走選手の組み合わせ・勝ち上がりトーナメント)と、競技規則が改訂されることについてお話ししましたが、時間が足らずに十分お話しできませんでした。今回はブログ解説の2回目です。

●競技規則は、失格基準がハッキリ明瞭に改訂

今まで「あれだけ大きく外へ振ってるのになぜセーフ?」などと、競技規則の失格に関する基準が曖昧だった点を踏まえ、数値を書き加えたりや規則文章の書き換えなどが行われます。JKAから挙げられている4点の内、主な3点をご紹介しましょう。

(1)暴走行為の抑制
過度に早いタイミングでスパートしたのち、後続集団に追い抜かれ大差でゴールした場合が失格の対象になります。これまでも「著しく離れてゴールしたとき」という規則(11条)で暴走禁止が謳われていましたが、この文章が「先頭…(中略)…より、6秒程度以上離れて決勝戦に到達したとき」と改訂されました。
直近の例を挙げれば、5月の大垣記念決勝の深谷知広選手(愛知)の走りです。赤板HSで誘導員を交わして全速スパートし、最終2角で番手捲りをされると、集団から後退。9着でゴールした際、1着の山口富生選手から4〜5秒離れていました。改正後のルールでも「ぎりぎりセーフ?」とも思える着差でしたが、もう少し差があればアウトになりかねないでしょう。
これまでは若手の選手が、師匠や同県・同門の先輩を引き出すための明らかな「二段駆け」というものが「人間臭くてよろしいなぁ…」「自分の身を捨てて駆けるとはエライ」と、むしろ賞賛されるプレーとされていましたが、「9人全員が1着を目指し、さらに車券の対象になっている」という前提で考えれば、やはり疑問が投げかけられる走行なのでしょう。
改訂後は、自らの失格を逃れてなおかつラインを引き出すためには、どのタイミングでどの程度のカカリ具合で駆けなければならないかを、「二段駆け」を作戦に入れている選手は十分考えなければならなくなりそうです。

(2)マーク選手によるブロック幅は、おおむねイエローラインまで
番手マークの選手が捲り上げて来た選手をブロックする動きは、まさに「競輪の華」の一つと言えますが、これらの動きにも明確な基準が設けられます。
斜行・蛇行の禁止(14条の2)で失格例に挙げられている「内外線間から中バンクを超える幅で急激かつ一方的に行ったとき」という文章が「内外線間の幅の4倍程度の幅で急激かつ一方的に行ったとき」に改訂されます。
内外線間の幅は70cmで、その4倍は2m80cm。イエローラインは外帯線の外側3mの所に引かれていることから考えると、今後はイエローラインを踏み越すような急激なブロックが、間違いなく審議対象になり、内容いかんによっては失格になるというものです。
これだけを耳にすれば何ら変わりがないように思われますが、今まではイエローラインの外側までブロックしても、「2〜3秒程度までならセーフ」とか「捲りラインの選手がブロック前にほとんど“死に体”になっている」という暗黙の基準でセーフになることが多かったのですが、今後はイエローラインという基準ができたことで、追い込み選手の動きに変化が現れるかもしれません。
ただ、短期免許の外国人選手が「サーカス」と表現するような、追い込み選手の華麗で芸術的なブロックが見られなくなるかもしれないのは、一競輪ファンとしてはちょっぴり残念です…。

(3)他派ラインの牽制行為もイエローライン踏み越しが基準
イエローラインの創設は、先行選手が外バンクにふくれて過度に牽制し、レースのピッチが落ちるのを防ぐ目的でしたが、今回の競技規則改訂では、追い込み選手にもイエローライン踏み越しに対するペナルティが加えられました。
(2)で紹介した競技規則14条の2の失格例に「外さくを利用し、他の選手の進路を著しく狭めたとき」という文章が併せて掲載されていますが、これが「イエローラインを越えて、自ら他の選手の進路を著しく狭めたとき」と改訂されます。
これは、先手ラインの番手(3番手)選手が、他派ラインのカマシ(山おろし)や外バンクからの巻き返しを防ぐために、後続する選手を金網近くまで押し上げてピッチを落とさせる動きを失格の対象にするというものです。
イエローラインを基準にして、自力選手も追い込み選手もレースをある程度流れる(前に進む)ようにする、という意図でしょう。しかし他派ラインの牽制は、競輪競走におけるラインとしてのチームプレーの一つであることから考えると、そこまで制限しなくても良いのではと思いますが…。

これらの詳しい解説は、「keirin.jp」に掲載されています。また和歌山競輪場の場内でも、チラシや「競輪ルールブック」というパンフレットが配布されています。そちらをどうぞご覧下さい。
もっとも「競輪ルールブック」は、審判員のみが使うような競技規則用語の羅列で、一読しただけではイマイチ意味不明な表現が多いように感じるのは、私だけでしょうか?

番組・競技規則改定に関するHPはこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/campaign/gaitei_rule/index.html


「競輪ルールブック」のwebパンフレットはこちら
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
http://keirin.jp/pc/dfw/portal/guest/campaign/gaitei_rule/book228/
posted by wbs at 10:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 競輪一口メモ
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