今週は、新企画「山本ディレクターのレース観戦記」です。先日行われた「第60回高松宮記念杯(G�T)」決勝戦から感じたところを、思いつくまま書いてみました。
【山本ディレクターのレース観戦記】〜若手選手の走りに“?”〜
先週の日曜日、「第60回高松宮記念杯(G�T)」の決勝戦が行われました。当日は和歌山F�Tの前検日ということもあり、前検取材後、和歌山競輪場の場内モニターでの観戦でした。
レースそのものはG�T決勝にふさわしい、出入りの激しいレースでした。
ジャンで先頭に立ったのは浅井康太選手(三重)。ところが番手だった小嶋敬二選手(石川)が、山崎芳仁選手(福島)の飛び付きに遭い、しかも競り負けるという非常事態の中、浅井選手は先行を敢行。しかしながら、武田豊樹選手(茨城)のカマシ先行を受けた浅井選手は、武田選手番手の平原康多選手(埼玉)に飛び付き、競りに行きました。「先行一本槍で玉砕も辞さず」という展開を予想していたファンはおろか、飛び付かれた平原選手も驚いたことでしょう。結果、浅井選手は3番手にもぐり込み直線勝負に賭けるも、山崎選手の大外強襲に遭い3着でした。
グレードレース初の表彰台をゲットした浅井選手でしたが、浅井選手の飛び付きイン粘り策に大いに疑問の残るレースだったように私は感じました。
自分の番手が山崎選手と分かっていながら、先に飛び出した姿勢は評価できるでしょう。しかしながら、武田選手との主導権争いを挑まなかったのは大いに疑問が残りました。先行争いを続けることで、番手に入った山崎選手を先行争いに巻き込み、さらには同じ中部の小嶋選手の捲りが決まりやすくなるという、まさに中部ラインの「チームプレー」が決まっていたかもしれません。
G�Tの決勝戦で自己犠牲を強いるのも酷な話ですし、競り負けた小嶋選手が中部ラインとして再度追い上げマーク策に出なかったことにも疑問が残りますが、若手自力選手の「役割」というのを、自ら考え、ファンも期待していることを理解できているならば、あの飛び付きイン粘りには“?”を付けざるを得ないと感じました。
現在の競輪がライン戦である以上、自分のラインが成立しなくなる(崩壊してしまう)と、走っている選手の作戦に「ほころび」ができることもあるでしょう。また大多数のファンは、競輪を、4コーナーまでは役割分担のある「チームプレー」が重要視され、直線に入れば個々人の力の戦いである競技であると認識しています。
今回の決勝レースを見て、予想の範ちゅうを越えたからとか、車券が外れたからとかではなく、中堅・ベテランではないデビュー5年以内の若手選手が、ファンの期待しているレース中の役割分担を逸脱した走りをしたことを残念に感じました。
2009年06月27日
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