○初日 9/7(月)
台風10号が沖縄・奄美地方に被害を残し、さらに九州西海岸に沿って北上を続ける中、開催初日がやってきました。開催の態度決定がされるAM7時過ぎに、眠い目をこすりながら和歌山競輪HPやテレドームで確認すると「中止」の告知はなく、ホッとひと安心。そしていつもより早く出社。というのも今回の開催は、ガールズのレースが初日・2日目は1R・2Rに配置されており、1Rが10時40分とこれまでの和歌山ガールズ開催の中で最も早い時間のガールズレース発走時刻になっていたからです。
10時20分頃に出社・出勤処理をして、そのまま競輪場へ。ほどなく到着し、雨の中、記者室に向かいます。ただ雨が降ってはいるものの、台風最接近直後とは思えない穏やかな状態です。雲の切れ間から晴れ間も覗いていました。
晴れ間が見えていたものの…
ところが記者室に入るなり、スポーツ紙の記者さんらが「大変や、大変や」の嵐。「どないしたんですか?」と尋ねると、「山本っちゃん、今日中止になったんや?」。それでも場内のオッズモニターには1R・締切5分前のオッズが写っていましたし、何かの悪い冗談かとも思いました。無理すれば開催強行できそうな雰囲気ではありました。ところが5分前にもかかわらず、締切音楽が鳴っていません。そうしている内に、場内放送で「天候悪化のため、和歌山本場は中止になりました」の告知が。続けて本場開催分のオッズモニターが全て「開催中止」の告知画面に切り替わりました。
1Rの直前で中止ってかよ!
長らく競輪のレース取材やイベント運営に携わってきた私ですが、開催途中、ましてや1R直前で中止になるなんて初めての経験です。スポーツ紙の記者さんは中止連絡と並行して、紙面の打ち合わせ、宿泊延長や勤務シフトの変更とまさにしっちゃかめっちゃか。11時過ぎに、各記者さんもその作業が落ち着いたのを確認すると、連れ立って検車場に向かいます。順延に際して、主な選手の動向などを取材するためです。
しかも当初の番組表の1番車と2番車を入れ替えるとのこと。男子レースはそれほどでもありませんが、ガールズレースは、ある意味枠順も大切な選手の作戦・レース予想のファクターです。やはり目に付いたガールズ選手に記者さんらが囲み取材を仕掛けますが、私もその輪の中に加わって話を聞きます。
直前中止でも慌てない山本選手
着替えた後、自転車の調整に検車場にやって来た山本選手は「1Rの選手紹介がバンク周回でなく敢闘門前での一礼だったんで、『やるんだ』とは思いましたけど、その直後に強烈な雨・風が吹き降りになったんで中止になったんでしょう。しょうがないですね」と、淡々と中止までの状況を振り返ってくれました。
ちなみに各開催ごとに、施行者・競技会との調整役を務める選手代表の女子班長だった山本選手。ガールズ選手から中止の声が上がったのかと思いきや、今回は男子選手側から「身体の小さいガールズ選手にあの雨風の中でレースをさせたら、多重落車の危険もある」という配慮の声が上がったそうです。
小坂選手「やりたかった」
1R2番車で出場予定だった小坂選手。「S取りの女王」いう異名も一時期あっただけに、この順延で2番車から1番車になったことで喜んでいるのかと思いきや「選手紹介も終わっていたんで、やりたかったです」と残念がっていました。でもその一方で「順延はこれで4回目。1番車は最終日に取っておきたかった」と別の意味でも残念がっていました。
大谷選手「私にとってはありがたい」
公称・身長147pの「小兵」大谷選手。「順延は2回目です。ゆっくりできるし、小さな体の私にとってはありがたいです」と率直に話してくれました。
太田選手「念入りにローラー乗った」
1R6番車で本命視されていた太田選手。他のガールズ選手以上に、30〜40分ほど念入りにローラーに乗っていたのが印象的でした。ローラー室から出てきたところを記者さんらが囲むと「毎年1回は中止があるんですけど、順延で調子を崩したりするんで今日は念入りにローラー乗りました」と、レースを走ったのと同じ感覚になるよう調整したそうです。
布居選手(左)と下条選手(右)
118期ルーキーの仲良しコンビ、布居選手と下条選手が連れ立って検車場に。記者さんらは二手に分かれて囲み取材します。
まず布居選手は「中止は初めてです。1番車になるのも初めてだったんでしたが、明日は2番車に変わるんですね」と、ちょっぴり残念がっていました。調整は「軽めにローラー乗りました」とのこと。
下条選手は「どんな天気でも自分のレースができたら良いんで、(決行・中止)どちらでも良かった」と、順延は気にならない様子。ただ「今日はBKが向かい風で捲りが利かなさそうだったんで、やりたかった方かな?」と、自力・先行で売り出し中だけに本音もチラリ。
あとは記者さんのリクエストで、1R・2Rそれぞれで本命視されていた坂口・宮地両選手に来てもらうことに。ほどなく2人が選手宿舎1Fのエレベーター前ロビーに現れ、取材が始まります。
宮地選手(左)と坂口選手(右)
2R1番車で出場予定だった坂口選手は意外にも「中止は初めてかも」。「この風でやるのかな?とは思っていました」と、冷静に順延を受け止めていました。1番車から2番車に変わることについては「別に1番車でなくても構わないです」と、こちらも気にしていない様子でした。
1R5番車で出場予定だった宮地選手は、こちらも「順延は初めてです」とのこと。ただ順延したことで「昨日想定した展開が、バンクコンディションが変わることで、展開そのものも変わって来そうなんで、組み立て直しかもしれないです」と、軌道修正の必要性も訴えていました。そして取材陣は、前検日のJuice=Juiceのポーズを再度おねだり。私は普通にガッツポーズをお願いしました。
宮地選手には追加ポーズもおねだり
宮地選手の写真を撮り終えて、男子選手にもコメントを聞こうと検車場に再度戻った所、猛烈な暴風雨が降っていました。本来なら男子選手のレース時間でしたが、この雨なら中止にしておいて正解だったのかとも思いました。
ガールズ選手取材終わりのタイミングで暴風雨に
中止順延になったのはファンにとっては残念でしたが、選手個々人はコンディションの悪い中でレースはしたくないはず。その一方で、リラックスも大事ですが、緊張の糸を切らさないことも重要でしょう。男子選手も含めて、この順延が良い方向に向いてもらいたいと思いながら、記者室へ戻ることにしました。
(そのBに続く)



