2018年12月06日

冬間近もガールズレースはヒートアップ! ガールズケイリン和歌山開催リポート(そのB)

和歌山競輪場では、11/27(火)〜29(木)の3日間、「ガールズ&S級シリーズ デイリースポーツ杯(FT)」が開催されました。通算21回目となる和歌山ガールズ開催の様子を「冬間近もガールズレースはヒートアップ!」と題して紹介する4回シリーズ。今回が3回目です。


○2日目 11/28(水)

天気が心配されていたこの日。朝からパラパラ程度の雨が、一旦止んでいたものの、ガールズレースが始まるPM1時半頃にまた降り始めました。また風もあったことで、後輪はスポーク車輪使用となりました。

2日目はガールズレースの頃からあいにくの雨

2日目はガールズレースの頃からあいにくの雨


この日は競輪場との打合せがPM1時からあったため、ガールズレースの写真が収められるか心配していましたが、レース発走直前に終わったことで、何とかバンクに面した応接室(CS中継解説者・井上薫氏の控室)からレースシーンを収めることができました。


<2日目6R VTR>
号砲と同時にB高橋が飛び出してSを決めますが、D蓑田が踏み上げてきたのを見て、正攻法に迎え入れます。周回中の位置は、蓑田−高橋−C田仲敦−@荒川−A石井−E成田−F宮内の順。赤板HS(残り2周)を過ぎても仕掛ける動きはなく、誘導員強制退避後は、正攻法の蓑田が後方の動きを警戒しつつ、徐々にピッチを上げます。

2日目6R ジャン過ぎ4コーナーの攻防

2日目6R ジャン過ぎ4コーナーの攻防
初手の周回時と同じ隊列で一列棒状。誘導員強制退避後は、D蓑田が徐々にペースを上げていく



最終HS進入から荒川が前々踏み上げると、これを見て蓑田が突っ張り気味にさらにペースアップを図ります。荒川は3番手外で田仲敦と並走となります。

2日目6R 最終2コーナーの攻防

2日目6R 最終2コーナーの攻防
@荒川が前々踏み上げるのを見てD蓑田がさらにペースアップ、突っ張り気味の成り行き先行を仕掛ける



蓑田は快調に先行しますが、最終3角手前から後位マークの高橋が番手捲りを仕掛けます。これに田仲敦・荒川が追走し蓑田を飲み込もうとします。

2日目6R 最終4コーナーの攻防

2日目6R 最終4コーナーの攻防
先行したD蓑田マークのB高橋が最終3角から番手捲り。C田中敦、@荒川が追走する



結局、高橋が後続の追撃を振り切って、今年初勝利となる1着をもぎ取りました。2着には田中敦、3着には荒川が流れ込みました。

またも本命級が飛んで大波乱に

またも本命級が飛んで大波乱に

蓑田・成田に重い印が付いていたこともあって、高橋の1着で車券的には波乱の結果となりました。


検車場に向かうと、田仲敦と成田が2人でレースを振り返っていました。

レースを振り返る田仲選手(左)と成田選手(右)

レースを振り返る田仲敦選手(左)と成田選手(右)

田仲敦は、高橋の番手捲りに付いて行きながら、絶好の展開をモノにできなかったことで「今日は差せたらカッコ良かったのに…」と残念がっていました。

一方、成田は「取った位置が悪かった」と、初手の位置取りで失敗だったようです。そのことで「荒川さんに警戒されて、それが気になってしまいました」と、最後まで影響が出てしまったようです。


カマシ気味に踏み上げたものの、中団で止まってしまった荒川。後方に位置していた成田の仕掛けも気になって、スパートが遅れたようです。

荒川選手「成田さんだけ注意して仕掛けた」

荒川選手「成田さんだけ注意して仕掛けた」

「風が強かったのが気になりました」と、バンクコンディションの悪化に気を取られたようでした。ただ自らの動きについては「成田さんの動きだけ注意して仕掛けて行きました」と、してやったりの様子。3着で優参圏内を確保したことで、自然と笑顔が出てきました。


蓑田の番手から捲り切って快勝の高橋は、初手の位置取りが全てだったようです。

高橋選手「初手の位置取りが良かった」

高橋選手「初手の位置取りが良かった」

「Sも取れたし、蓑田さんを迎え入れられたのも良かった。位置取りが良かったです」と、序盤のレース内容が1着を呼んだとのこと。「蓑田さんを捲れたんで、感じも悪くないです」と手応えは十分の様子です。


7着大敗の宮内はまたも脚力不足を反省です。

宮内選手「付いて行かなければ」

宮内選手「付いて行かなければ」

「前が混戦状態になっていたのに、付いて行かなければダメですね」と、やや下向きな表情を見せていました。


6着の石井は、位置取りの失敗が大敗に結びついたようです。

石井選手「インに詰まってしまって…」

石井選手「インに詰まってしまって…」

「荒川さんの仕掛けに付いて行けてたら、インに詰まることもなかったと思います」と、一瞬荒川後位を外したことで、追い上げた成田のインに詰まったままになったことを反省です。


<2日目7R VTR>
号砲でC佐伯とE比嘉が誘導を追いかけ、Sを決めた比嘉が正攻法に収まります。周回中の位置は、比嘉−佐伯−F三宅−A田中ま−@山本−D那須−B森の順。赤板HS(残り2周)を過ぎても、仕掛ける動きはなく一列棒状のまま。ジャン前BKから森が前々踏み上げると、この動きを見てジャン2センターから佐伯も前々踏み上げ、後方からの仕掛けを待ちます。

2日目7R ジャン過ぎ4コーナーの攻防

2日目7R ジャン過ぎ4コーナーの攻防
仕掛ける動きがないジャン前BKからB森が上昇。これを見てC佐伯も前々踏み上げる



佐伯は正攻法の比嘉を叩いて、先行・飛び付き両面作戦の仕掛けを見せます。しかし、これを目標に田中まが叩きに出ると、一気に佐伯らを捉えて先頭に躍り出ます。周回中から田中まをマークしていた山本も離されながらも喰らい付いて行きます。

2日目7R 最終2コーナーの攻防

2日目7R 最終2コーナーの攻防
最終HSでC佐伯がE比嘉を叩くも、最終1角手前からA田中まが一気にスパートして先行。@山本が離れながらも田中まを追走する



田中ま後位の山本、那須までが前団出切る形で最終3角へ。後続は混戦状態となりましたが、3車のアンコ(真ん中)の比嘉が、両脇の佐伯・三宅を捌いて那須後位の4番手位置を確保しました。後続を尻目に番手追走の山本が差しに構えます。

2日目7R 最終2センター過ぎの攻防

2日目7R 最終2センター過ぎの攻防
A田中まが快調に飛ばすところ、番手マークの@山本が差しに構える。C佐伯・F三宅を捌いたE比嘉が、D那須後位に続く



このままで決まるかと思われましたが、なんと最終直線の進入で那須が、山本の後輪にハウス(車輪が接触すること)して落車し、これに比嘉も乗り上げます。後方のアクシデントを尻目に、山本が田中まを差し交わして1着になりました。2着には田中まが粘り、3着には落車を避けた三宅が入りました。なお那須は過失走行で失格となりました。

田中選手2着で意外な好配当

本命の田中選手2着で意外な好配当


地元選手の1着ということで、山本が再度バンクに登場して、ファンサービスの選手会グッズの投げ入れを行いました。連日の気配の良さと地元Vへの期待から、多くのファンから「明日、優勝してよ!」の声援が送られていました。

笑顔で地元選手1着プレゼントをする山本選手

笑顔で地元選手1着プレゼントをする山本選手


落車を避ける形で3着に入った三宅。決勝シートも転がってくる形に。

三宅選手「落車はあったけど、車は伸びた」

三宅選手「落車はあったけど、車は伸びた」

7Rの選手一様に「落車はあったんで、素直に喜べない」というコメントが聞かれましたが、「それにもかかわらず、外伸びたのは良かった」と、ラストの車の伸びに好印象でした。


田中まも踏んだ感触は良かったようですが、自身の出走したレースが連続で審議になったことで、自ずと口も重くなりました。

田中選手「落車もあったし、今日も素直に喜べない」

田中ま選手「落車もあったし、今日も素直に喜べない」 ※撮影は8R終了後

「昨日より踏んだ感触は軽かったんですが、落車もあったし素直に喜べないですね」と短いコメントを残して、最終日欠場になった那須・比嘉両選手の荷物の後片付けを手伝っていました。


ハナを切ったものの、田中まに叩かれ4着に終わった佐伯。優参を逃したことで、気持ちは晴れやかなものではありませんでした。

佐伯選手「取れた位置なりに踏んだけど」

佐伯選手「取れた位置なりに踏んだけど」 ※撮影は8R終了後

「取れた位置なりに、前々踏み上げて行きました」と、仕掛けた動きそのものは悪くなかったようですが、展開が自分に向かなかったことを残念がっていました。


終始、田中まマークからゴール前差し交わして快勝の山本。落車があったことから、慎重に言葉を選びながら、展開や動きが自分に向いたことを評価していました。

山本選手「展開も良かった」

山本選手「展開も良かった」 ※撮影は8R終了後

「スンナリ位置取れましたし、田仲さんが動くのを待つ形になって良かったです」と、初手の位置取りが完璧だったようです。「その後の展開も理想的だったんで、あとは差すだけでした」と、楽な流れになるなど、レース全体が良い方向に流れたようでした。


落車した那須・比嘉と森からコメントは取れませんでしたが、この時点で翌日の番組(メンバー表)が発表され、レース後コメント取りは時間切れになりました。

予選2走の結果、山本が18点で自身初のポイントトップでの決勝進出を決めました。シリーズリーダー格の田中まが17点で続き、以下ポイント順に16点の高橋、15点の荒川、13点の田仲敦、12点の成田・三宅までが決勝シートをつかみました。

一方、一般戦は、優勝候補の一角だった蓑田がまさかの予選敗退で大本命になりました。自力も出せる石井、気配まずまずの佐伯、現状では苦戦やむなしの森・宮内が続きますが、補充で梅田夕貴(福井)・日野未来(奈良)が参戦ということで、ある程度出入りの激しい展開も予想されます。今節の流れと同様、波乱の結果になってもおかしくありません。

翌日は晴の予報。初日と同様、絶好のコンディションになりそうです。一般戦も含めて、白熱のガールズレースが繰り広げられることを期待しながら、S級戦に備えて記者室に戻りました。


そのC・最終回に続く)
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