2018年10月27日

秋の強風を味方に付けろ! 「ガールズケイリン」和歌山開催リポート(そのB)

和歌山競輪場では、10/20(土)〜22(月)の3日間、「ガールズケイリン Kドリームス杯(FU)」が開催されました。通算20回目となる和歌山ガールズ開催の様子を「秋の強風を味方に付けろ!」と題して紹介する4回シリーズ。今回が3回目です。


○2日目 10/21(日)

今回のシリーズも9月開催と同様、ガールズレースは3日間とも6R・7Rに組まれており、しかもタイムスケジュールが早目々々に設定されていました。それを分かっていながら、余裕をかまし過ぎて、競輪場に到着したのは6Rの発走直前。慌てて記者室に荷物を置いて、メインスタンドに移動します。空を見上げれば、まさに雲一つない快晴。「天高く」がピッタリの、秋晴れの空が広がっていました。

2日目はまさに「天高く」の快晴

2日目はまさに「天高く」の快晴

ただ空模様と違って、この日も強い風がバンク内を吹き渡り、ガールズレースはスポークホイール使用で行われました。


<2日目6R VTR>
号砲直後は各車やや模様眺めでしたが、F増茂が誘導を追いかけましたが、上昇してきたE田畑を正攻法に迎え入れました。周回中の位置は、田畑−増茂−A荒牧−@白井−C齋藤−D小林−B島田の順。隊列一列棒状からジャン前BKから小林が島田を連れて踏み上げます。誘導が退避し、飛び付きを狙った正攻法の田畑が後続を警戒する中、増茂が車間を切って仕掛けるタイミングを計ります。そして小林が増茂後位に収まります。

2日目6R ジャン過ぎ2センターの攻防

2日目6R ジャン過ぎ2センターの攻防
E田畑が後続の動きを警戒する中、車間を切ったF増茂がスパートのタイミングを計る。A荒牧が1車下げた所に、踏み上げてきたD小林が収まる



最終HSを迎え、仕掛けがないのにしびれを切らした田畑が先行勝負を敢行。増茂は慌てず番手にとどまり、後続の仕掛けを待ちます。小林を追走した島田が、荒牧後位を狙って白井と並走します。1センターを過ぎたところで、増茂が番手捲りを先に仕掛けます。

2日目6R 最終2コーナーの攻防

2日目6R 最終2コーナーの攻防
E田畑が先行するところ、F増茂が番手捲りを敢行。荒牧後位を巡って@白井とB島田が並走する



増茂の捲りは好スピード。荒牧はなかなか仕掛けられませんでしたが、最終3角から腰を上げて捲り追い込みに出ます。これを見て、増茂後位の小林も早目の差しに構えます。

2日目6R 最終2センターの攻防

2日目6R 最終2センターの攻防
F増茂が快調に飛ばすところ、最終3角からA荒牧が捲り追い込み。これを併せるようにD小林が早目の差し交わしを狙う



外々回された荒牧は直線に入っても伸び切れず、増茂をゴール寸前捉えた小林が大金星の1着に。増茂が2着に粘り、荒牧は3着に終わりました。

小林選手の勝利で3連単は万車券に

小林選手の勝利で3連単は2万車券に


島田との並走をしのいで荒牧を追ったものの、コースが空かず4着に終わった白井。ポイント10点で決勝進出ボーダーライン上ですが、もうひと伸びがあればと残念がっていました。

白井選手「内突っ込めたかも…」

白井選手「内突っ込めたかも…」

「4コーナーで(荒牧)聖未が伸びているんで、その勢いでインを突っ込めたかも」と、展開を活かし切れなかったことを悔やんでいました。ただ島田との並走を制したこともあって「今日も位置も取れているんで、最近の方ではマシな方ですね」と、気持ちも前向きになって来たようです。


増茂番手を確保して直線差し交し快勝の小林は、3場所連続となる1着で戸惑いながらも喜びを表していました。

小林選手「1着が続くって、こんなこともあるんですね」

小林選手「1着が続くって、こんなこともあるんですね」

検車場に戻ってくるなり「1着って、3場所も続けて取れるもんなんですね」と、目を丸くして嬉しさを爆発させました。増茂の位置を取ったことについても「初手で齋藤さんの後ろだったけど、何もしないのは良くなかったんで、前々行こうと自分で動いて行きました。そしたら増茂さんの後ろに入れたんで」と、流れの中でつかんだ大チャンスだったようです。今年1〜2月、冬季移動で和歌山に来ていたこともあって、囲み取材後は、誘導員で参加していた池田智毅・和歌山支部長や地元和歌山の選手から祝福を受けていました。


初手で白井後位に付け、追い上げるチャンスもあった齋藤は5着。ポイント11点でこちらもボーダーライン上で、7Rの結果待ちになりました。

齋藤選手「ちょっと油断しました」

齋藤選手「ちょっと油断しました」 ※撮影は8R終了後

位置が良かっただけに「小林さんの動きなどは軽快していなかったです。ちょっと油断しました」と反省です。


思い切って先行に出た田畑は最下位。

田畑選手「出て行ったんですけど…」

田畑選手「出て行ったんですけど…」 ※撮影は8R終了後

「誰も仕掛けないんで、出て行ったんですけど…。う〜ん、脚がないですね」と、自ら仕掛けたことは評価していましたが、結果が伴わなかったことを残がっていました。


写真はありませんが、番手捲り気味の先行で2着に粘った増茂は「連日の後位捲りでしたね。それなりに仕上がっています」と、決勝に向けて状態に自信を持っていました。

3着に終わった荒牧は「2日連続で内容が悪かったうえに、身体も重いです」と、短いコメントを残しました。


<2日目7R VTR>
号砲で外枠2車がポンと飛び出し、積極的に誘導を追いかけたF椿本が正攻法を確保しました(記録上はS)。周回中の位置は、椿本−E佐々木−D向井−C石井−A高橋−@藤谷−B大谷の順。ジャンで誘導が退避するも、隊列一列棒は変わらず。すると、正攻法の椿本が飛び付きを狙ってペースを上げ、後続の仕掛けを待ちます。

2日目7R ジャン3コーナー過ぎの攻防

2日目7R ジャン3コーナー過ぎの攻防
ジャンで誘導員が強制退避。誰も仕掛ける動きがないところ、正攻法のF椿本がペースアップして、後続の仕掛けを待つ



しかし、ジャン過ぎの2センターから石井が上昇すると、最終HS手前の4角からカマシ気味に一気のスパート。椿本は飛び付けず、大谷が最後方から追い上げ石井後位へ収まろうとします。しかし1角で石井がさらに踏み直すと、付ききれなかった大谷は離れ始め第2先行状態になります。

2日目7R 最終1センター過ぎの攻防

2日目7R 最終1センター過ぎの攻防
ジャン過ぎ4角からC石井が全速スパート。最終1角で再度踏み直すと、追走を目論んだB大谷は徐々に離れてしまい、第2先行状態になる



石井は最終BKでもさらに差を広げ、セーフティーリードを築きます。大谷後位を回った椿本は、最終BKから大谷を捲ろうとするも車は進まず、椿本後位の佐々木が仕掛けて行きます。

2日目7R 最終4コーナーの攻防

2日目7R 最終4コーナーの攻防
C石井がセーフティーリードを築いて2連勝目前。E佐々木がB大谷・F椿本を捲りにかかる



結局、大差を付けて石井が1着になりました。事実上の「6人の競輪」となった2着争いは、捲り上げた佐々木後位を回り直線伸びた高橋が制し、3着はゴール寸前で佐々木を交わした向井が確保しました。

向井選手3着でちょっぴり配当が

向井選手3着でちょっぴり配当が


諦めず前を追い続け、3着で決勝進出を決めた向井は、2日連続の確定板で充実した表情でした。

向井選手「2日続けての確定板で嬉しい」

向井選手(右)「2日続けての確定板で嬉しい」

「2日連続で確定板に乗って嬉しいです」と、準地元での好結果を素直に喜んでいました。


第2先行になって最下位と大敗した大谷と、終始後方に置かれ5着に終わった藤谷の110期同期の2人。仲良くツーショットでカメラに収まりましたが、コメント内容は冴えません。

藤谷選手(左)と大谷選手

藤谷選手(左)と大谷選手

藤谷は「良い感じで最終4角まで来れたんですが、下がってきた椿本さんに追突しそうになって慌ててバック踏んでしまいました」と、ちょっぴり後悔も。

大谷は「全力は出し切れましたが、脚不足です。(石井)貴子さん、メチャ強いです」と、石井後位を確保できなかったことを残念がっていました。


「6人の競輪」を制して2着確保の高橋は、決勝確保にホッとした様子でした。

高橋選手「結果オーライですかね」

高橋選手「結果オーライですかね」 ※撮影は8R終了後

「行けるタイミングはあったけど、きついタイミングで出て行く形になりました。結果オーライですね」と、石井の独走になってからを反省を込めて振り返っていました。


大谷を捲って行こうとするも、出て行けなかった椿本は6着。

椿本選手「第3先行になってしまった」

椿本選手「第3先行になってしまった」 ※撮影は8R終了後

「脚がないですね。第3先行みたいになってしまいました」と力不足を悔やんでいました。


そして大差の快勝となった石井は、充実感いっぱいの表情で取材に応じていました。

石井選手「しっかり力を出し切れた」

石井選手「しっかり力を出し切れた」 ※撮影は8R終了後

「いつもと同じように前を見て、長めの距離でも仕掛けて行ったら、今日もしっかり力を出し切れました」と、自身の課題をクリアーしたことに満足した様子でした。


写真はありませんが、佐々木は自ら捲り上げて4着。「展開十分だったけど、この着(4着)は脚の無さかな?」と、展開を活かし切れなかったのが悔しかったようです。「行くべき所で行って、やるべきことはやれているんですけど」と、やはり脚力アップがカギと自覚しているようです。


この結果、シリーズリーダー格の石井が唯一の2連勝・19点で力通りの優参を決めました。以下、ポイント順に17点の増茂、15点の小林、14点の高橋・向井、13点の荒牧と続き、11点の齋藤が辛うじて最後の決勝シートを確保しました。

一方、一般戦は、自力も出せる白井・佐々木を筆頭に、大敗続きも格上的存在の大谷、好気配の藤谷、一般戦では好結果多い島田、チャンスつかめば上位に迫れる椿本・田畑と、展開ひとつで結果は大きく変わってくる横一線のメンバー構成です。今節の流れのように、ひと波乱・ふた波乱あってもおかしくないと思いました。

翌日も晴の予報が出ており、絶好のコンディションで決勝が行われそうです。一般戦も含めて、白熱のガールズレースが繰り広げられることを期待して、記者室に戻りました。


そのC・最終回に続く)
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