2017年09月04日

オレンジバンクは真夏のヒロイン争奪戦! 「ガールズケイリン」和歌山開催リポート(そのC・最終回)

和歌山競輪場では、8/23(水)〜25(金)の3日間、「ガールズ&S級シリーズ オッズパーク杯争奪戦(FT)」が開催されました。通算14回目となる和歌山ガールズ開催の様子を「オレンジバンクは真夏のヒロイン争奪戦!」と題して紹介する4回シリーズ。今回が最終回です。


○最終日 8/25(金)

この日もまずまずの空模様。空にはうろこ雲のような形の雲が浮かんでいました。季節は秋へ一気に舵を切ったような感じでした。

最終日の上空には秋の気配も

最終日の上空には秋の気配も

バンク内を吹き抜ける風も心なしか爽やかではありましたが、午前中少し強めに吹いていたこともあって、ガールズレースは後輪もスポークホイール使用での実施となりました。

この日は、FT開催最終日恒例の「S級決勝予想トークライブ」を開催。事前準備を行うこともあって、5R「ガールズ一般戦」は控室となっているメインスタンド4階・応接室から観戦することにしました。イベント準備の合間を縫って、今回のガールズレース初となる車券購入です。

5R「ガールズ一般戦」は、自力・追込みの両面で頭角を現しつつあるルーキー成田可菜恵(112期・大阪)が補充参戦。やはり成田がレースの中心になると見て、成田アタマから目ぼしい所への流し車券で勝負です。

5R車券

5R車券


<最終日5R「ガールズ一般」 VTR>
号砲で@関口とC藤原がゆっくりと車を出すも、それを制するようにF宮内が誘導を追いかけ正攻法に収まります。周回中は、宮内−関口−藤原−E成田−A渡辺−B井上−D猪子の順で並びます。徹底先行不在のレースということもあり、赤板HS(残り2周)を過ぎても誰も仕掛ける気配がなく一列棒状のまま。ジャンを迎え、成田が仕掛けるタイミングを計ろうとすると、関口も併せようと車を外に持ち出します。

最終日5R「ガールズ一般」 ジャン過ぎ2センターの攻防

最終日5R「ガールズ一般」 ジャン過ぎ2センターの攻防
一列棒状の状態からE成田が仕掛けるタイミングを計ると、@関口も併せようと車を外に持ち出す



関口は2センター過ぎから宮内を交わして先頭に躍り出ると、そのまま果敢に先行勝負に打って出ます。成田も構わず巻き返しに出て関口を急追すると、2車の脚色が合って1角から雁行状態となります。成田後位の渡辺も追走して行きます。

最終日5R「ガールズ一般」 最終2コーナーの攻防

最終日5R「ガールズ一般」 最終2コーナーの攻防
最終HSから先行した@関口と、巻き返しを図るE成田が、先手争いで雁行状態となる。A渡辺も成田を追走する



激しくなった先行争いは関口に軍配が上がりますが、成田は渡辺に入れてもらうような形で関口の番手に収まります。そして最終BK中間から成田が踏み直し、番手捲りに打って出ます。さらには後方から猪子も早目の捲り追い込みで前団に迫ります。

最終日5R「ガールズ一般」 最終3コーナーの攻防

最終日5R「ガールズ一般」 最終3コーナーの攻防
果敢に先行する@関口の番手に収まったE成田がすかさず番手捲り。D猪子も捲り追い込みで前団に迫る



関口も粘り込みを図りますが、結局、成田が直線で関口を捉えて1着に入りました。成田を終始追走した渡辺が2着、捲り追い込んだ猪子が3着をそれぞれ確保です。

人気の中心だった成田が1着になりましたが、人気薄・渡辺の2着で意外な好配になりました。3連単は万車券です。

渡辺が2着に飛び込んで3連単は万車券に

渡辺が2着に飛び込んで3連単は万車券に


レース後取材はイベント準備のため行けませんでしたが、潜在能力の高い成田がその片鱗を少しずつ見せてくれたようなレースでした。渡辺も近歴は苦戦を強いられていましたが、久々の確定板でホッと胸をなで下ろしたことでしょうし、猪子も初勝利を挙げた思い出のバンクで結果を残すことができましたが、今後の自信につながる捲り追い込みだったように見えました。


さて8R発売中、食堂前特設ステージで「S級決勝予想トークライブ」を行いました。この日は曇り空ながらまだまだ残暑が厳しかったんですが、屋外にもかかわらず多くのファンの皆さんにお集まり頂きました。ゲスト解説は「紀州の競輪博士」岡本新吾さんでした。

FT最終日恒例「S級決勝予想トークライブ」

FT最終日恒例「S級決勝予想トークライブ」


そしてメイン予想レースは当然12R・S級決勝なんですが、それ以外にピックアップした1箇レースを「おまけ予想」しています。いつもはA級決勝とS級特選の中からゲストと山本それぞれのおすすめのレースをピックアップしていますが、ガールズFTでの「おまけ予想」は例外的(強制的?)に10R・ガールズ決勝が対象。しかも“2車単1本勝負”です。

ところが岡本さんは「2車単で」という条件にもかかわらず“3連単”で予想。奥井迪を軸にB→C→Aを推奨です。山本は地元・山本知佳の頑張りに期待しながらも「“2着でエエから頑張れ”車券」。しかも好配狙いで長澤彩アタマのC→Dをチョイスしました。

2人の予想はいかに?

2人の予想はいかに?


予想会が終わり、あとはガールズ・S級それぞれの決勝の発走を待つのみとなりました。個人戦車券はやはり力が頭一つリードの奥井を軸に絞って勝負することに。オッズの関係で買い足したB→C→Aは岡本さんの狙い目とダブり、実質「責任車券」の購入にもなりました。当然山本予想の「責任車券」も購入します。

10R車券その@

10R車券その@ 山本の個人戦車券です。岡本さんの狙い目「責任車券」の買い足しにもなりました


10R車券そのA

10R車券そのA 山本が予想会で出した狙い目の「責任車券」です


そして10Rのガールズ決勝。表彰式用に「わかちゃん」がメインスタンド階下にスタンバイしたのを確認して、いつもの撮影ポイントへ移動です。

<最終日10R「ガールズ決勝」 VTR>
号砲で最外のF坂口が車を出してSを決め、正攻法に収まりました。周回中の位置取りは、坂口−@高橋−A加瀬−C長澤−B奥井−D山本−E白井の順。赤板HS(残り2周)過ぎても一列棒状に変化はなく、さらにジャンでの誘導員退避後も仕掛ける動きが全くありません。

最終日10R「ガールズ決勝」 ジャン過ぎ4コーナーの攻防

最終日10R「ガールズ決勝」 ジャン過ぎ4コーナーの攻防
初手の並びから動きに変化なく、誘導員退避後も一本棒が続く



自力型の加瀬・長澤・奥井がそれぞれの仕掛けを目でけん制し合う中、坂口が最終HSからペースアップして先行勝負に移ります。しかし1角から奥井が車を外に持ち出すと、長澤も併せて前々踏み上げ、さらにこの2車を引き付けながら加瀬がスパートします。すると奥井・長澤が外にふくれるのを見た山本が、インをすくって加瀬後位に収まろうと追い上げます。

最終日10R「ガールズ決勝」 最終1センター過ぎの攻防

最終日10R「ガールズ決勝」 最終1センター過ぎの攻防
最終1角からB奥井が発進し、C長澤も併せて出る。これらをさらに併せてA加瀬がスパートし、その後位にD山本がインをすくって切り替える



奥井・長澤を併せきった加瀬は、最終3角で前団を捉え先頭に躍り出ます。加瀬後位を奪った山本も、外・長澤、内・坂口に挟まれそうになりながらも巧みに追走。2センター過ぎには加瀬・山本の2車が抜け出します。

最終日10R 最終4コーナーの攻防

最終日10R 最終4コーナーの攻防
A加瀬がC長澤・B奥井を併せ切って先頭へ。後位はD山本が追走して、加瀬・山本が抜け出して直線へ



そして直線に向くと、逃げる加瀬を山本がゴール寸前で捉えて差し交わし、嬉しい自身初優勝のVゴールを駆け抜けました。2着には加瀬が粘り、3着は長澤が確保しました。

山本と加瀬のマッチレースになったゴール前、多くの地元ファンが山本を声援で後押ししました。その声援に応えるべく、ゴール前グイと伸びて差し交わした瞬間、大きな歓声がバンクに包み込みました。アタマ応援車券を持っていなかったことで、個人戦はほぼハズレが確定した私も写真を撮りながら思わず声が出ました。

「車券はもうどうでもエエ。
   ガンバレ!知佳ちゃんガンバレ!」

                      (それってどうよ?)


今節の3強が人気の中心だったこのレース。山本の優勝で3連単10万円超の思わぬ好配車券が飛び出しました。

山本が初優勝で3連単10万円台の大波乱に

山本が初優勝で3連単10万円台の大波乱に


車券はハズレたものの(まだ言うか?)、地元ファンの一人として、ガールズGP・コレクション級の3車を倒しての初優勝に何とも言えない嬉しさを感じたまま、表彰台の様子をカメラに収めるべく階下に移動します。

そして程なく山本が登場。大きな拍手と歓声に迎えられ、WTV・中村アナから優勝インタビューを受けます。

優勝インタビューに答える山本選手

優勝インタビューに答える山本選手


「態勢は微妙でしたが、ファン皆さんの『やったよ』の声で優勝できたんだと実感しました」と喜びを隠しきれない様子でした。そして「今日は運が良かっただけなんで、次はしっかりと脚(力)を付けて、確実に優勝争いに加わりたい」と、今後の抱負も話していました。


その他の選手にも話を聞くべく検車場へ移動します。写真はありませんが紹介しましょう。

差し交わしを喰らって2着の加瀬は「また和歌山で優勝できなかったですね。やる事やった結果なんで、次頑張ります」と結果を前向きに捉えていました。
奥井を併せきったものの、山本に内に切り込まれて後塵を拝した3着の長澤は「奥井さんを警戒するあまり仕掛けるタイミングを逸してしまった。山本さんに内入られたのも大きかった。体調を回復させて、GPに向けてさらに状態を高めていきたい」と話していました。
4着の奥井は「先行したかったが、加瀬さん・長澤さんが前にいて見られ続けて、仕掛けようかどうしようか迷ってしまった」と展開が上手く持ち込めなかったことをまずは反省です。さらに「今日のような展開になった時に捲り返すための、ダッシュ力がまだまだ足らない」と更なるスピード強化を課題に挙げていました。
ハナを切ったにも関わらず7着に終わった坂口は「先輩たちのスピードにやられました」と脱帽しながらも、「もっと思い切って仕掛けても良かった」とチャレンジャー精神でぶつかっていけなかったことを悔やんでいました。

白井・高橋の姿を探し求めましたが、後片づけや着替えなどで選手控室から出てきそうな気配もありません。結局、時間切れになって、後ろ髪を引かれる思いでメインスタンドに戻ることにしました。

今回のシリーズは先述の通り、GP・コレクション級の奥井・長澤・加瀬の3選手が力通りの走りを披露しましたが、それを打ち破って価値ある初Vを決めた山本に大きな拍手を贈りたいと思います。また一般戦も、ゴール寸前は7選手が一団で駆け抜ける競輪らしいレース内容でしたし、1着の成田だけでなく、上位入線した渡辺や猪子、果敢に先行した関口、7着には終わりましたが最後はインをすくって突っ込んだ宮内と、それぞれが「真夏のヒロイン」を目指して好レースを展開しました。

そして次回の和歌山ガールズは、間を置かずに9/11(月)〜13(水)の3日間開催されます。去年11月の和歌山ガールズ開催でVを果たした児玉碧衣(108期・福岡)と、ガールズGP出場ボーダーライン上でやはり和歌山ガールズV経験のある梶田舞(104期・栃木)が激突します。それに同じく和歌山ガールズV経験のある篠崎新純(102期・千葉)や門脇真由美(102期・大阪)、さらに石井貴子(104期・東京)あたりが上位級で、次回も楽しませてくれそうなシリーズになりそうです。気候もより過ごしやすくなっていることでしょうし、前検日の9/10(日)が、今から待ち遠しくなってきました。


(「オレンジバンクは真夏のヒロイン争奪戦!」の項 おわり)
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