2017年06月03日

「第62回全日本プロ選手権自転車競技大会」が開かれました(そのA)

和歌山競輪場で、5/29(月)に「第62回全日本プロ選手権自転車競技大会(全プロ競技会)」が行われました。寛仁親王牌のシード権をかけて、スター選手・トップ選手が、普段の競輪とは違った雰囲気の中、熱いレースを繰り広げました。その「全プロ競技会」の様子を紹介する6回シリーズ(予定)。今回が2回目です。

ケイリンが終わって、ケイリン目当てと思われる一部のファンが、スタンドから姿を消しました。しかしここから自転車競技の醍醐味を感じさせてくれる種目が続きます。

まずは4qチームパーシュート(団体追い抜き)です。4人の選手が先頭交代を繰り返しながら、相手チームを追い抜くか、3人目の選手のゴールタイムで勝ち負けを競うものです。全プロでは各地区代表チームが、タイムレースで順位を競います。

まず1組は九州チーム対四国チーム。大分県の4人で構成する九州チームが優位に進めるレース後半、突然「バシャン」という大きな音がバンクに響き渡りました。

九州チームが落車!

九州チームが落車!


先頭交代しようとした1センターで、九州チームの選手の一人が、前の選手の後輪にハウス(接触)して落車。後続の選手も乗り上げて落車しました。これで九州チームは棄権を余儀なくされます。近プロも含めて、チームパーシュートでの落車を見たのはこれが初めてです。後で救急車も来ましたが、大したケガでないことを祈るのみです。

2組は、茨城4人で構成する関東チームと岡山・山口の4人で構成する中国チームとの対戦。関東チームはこの種目の優勝候補とあって、序盤から飛ばして行きます。

関東チームの先頭交代シーン

関東チームの先頭交代シーン


そうこうしていると、レース終盤で関東チームが中国チームを追い抜こうかという状況になりました。

中国チームに関東チームが迫る!

中国チーム(手前・水色)に関東チーム(向こう側・青色)が迫る!


関東チームが追い抜きを完了すると、スタンドからは大きな拍手が沸き起こりましたが、タイム測定のためレースは続行。そしてゴールタイムは、なんと4分27秒535でした。

3組は南関チームと近畿チームの対戦。南関チームは神奈川の4人で編成。昨年の地区プロでも好タイムで優勝しているだけに、地元・近畿にとっては手強い相手です。

全力疾走する近畿チームの先頭交代シーン

全力疾走する近畿チームの先頭交代シーン


しかし、スタートダッシュで後れを取った近畿チームは、見る見るうちに差を広げられます。そして南関チーム先着でフィニッシュ。なんと南関チームのタイムは4分23秒204の大会新記録です。これで優勝は、南関チームの手中にほぼ収められたといっても過言ではありません。

4組の北日本チーム対中部チームは、好ラップを刻んだ昨年優勝の北日本チームが先着しましたが、タイムは南関チームに及ばず、南関チームが優勝しました。

<最終結果>
1位:南関東チーム 4分23秒204 大会新
2位:北日本チーム 4分25秒471
3位:関東チーム 4分27秒535
4位:近畿チーム 4分29秒908
5位:中部チーム 4分30秒659
6位:四国チーム 4分43秒141
7位:中国チーム 5分12秒191
棄権:九州チーム



続いては、午前中最後の種目・スプリント1/8決勝です。200mタイムトライアルの上位16人による、いわば決勝トーナメント1回戦。1位対16位、2位対15位…というタスキ掛けの要領で対戦カードが組まれ、一本勝負で争われます。

最初は、予選1位の渡邉一成(福島)と16位の芦澤大輔(茨城)の対戦です。芦澤が2角過ぎから先に仕掛けますが、渡邉がぴったり追走。2センターから踏み込んだ渡邉が先着して1/8決勝にコマを進めました。

芦澤を交わしにかかる渡邉

芦澤(内・青)を交わしにかかる渡邉(外・白)

次は予選2位の河端朋之(岡山)と予選15位の松山桂輔(愛知)が対戦。このレースも松山が1センターから果敢に仕掛けて行きましたが、河端が追い付きざまに差し交わしに出て先着しました。

河端が松山を差し交わしに出る

河端(外・白&緑)が松山(内・赤)を差し交わしに出る


3組目は予選3位の金子貴志(愛知)と予選14位の馬場和弘(埼玉)が対戦。馬場が最終HSからバンクの中団〜上部を蛇行しながら金子をけん制。金子がスキを見て1センターの山おろしを活かして先に仕掛けますが、馬場もインに抑え込もうと抵抗。しかし金子が一気に馬場を抜き去って先着しました。

金子がインからの先行で馬場を一蹴

金子(内・白)がイン突き先行で馬場(外・白&紺)を一蹴


4組目は予選4位の根田空史(千葉)と予選13位の工藤文彦(岡山)との対戦。工藤が超スローペースから果敢に最終BKから先行勝負を見せましたが、根田があっさりと3角で工藤を捉えて先着です。

根田が工藤を捲り去る

根田(紺)が工藤(白&緑)を捲り去る


続いては、予選5位の中川誠一郎(熊本)と予選12位の小笹隼人(京都)が対戦します。全プロスプリント5連覇のかかる中川を相手に、近プロ王者の小笹が1センターからスパート。しかし中川が猛追すると、ゴール寸前で小笹を差し交わして先着を決めました。

先行する小笹を中川が猛追

先行する小笹(赤)を中川(黒)が猛追


6組目は予選6位の雨谷一樹(栃木)と予選11位の渡邉雄太(静岡)が対戦。1周目3角で前後入れ替わった渡邉がスパートのタイミングを計るところ、2角から先に仕掛けた雨谷が渡邉を寄せ付けず先着しました。

先行した渡邉を雨谷が捲り去る

先行した渡邉(紺)を雨谷(黒&赤&白)が捲り去る


7組目は予選7位の太田竜馬(徳島)と予選10位の成田和也が激突。太田はこの種目高校3冠を達成しての輪界入りで、成田は全プロでのこの種目優勝経験者です。新旧スプリント王の激突とあって注目の一戦でしたが、最終2角から先に仕掛けた成田を太田がゴール寸前で交わして先着しました。

元王者の成田が先行し、新星・太田が追いかける

元王者の成田(青)が先行し、新星・太田(赤&黒)が追いかける


1/8決勝最後となる8組目は、予選8位の佐藤友和(岩手)と予選9位の今藤康裕(岐阜)が対戦。ニラミ合いが続きましたが、2角から先行した佐藤が、今藤の猛追を振り切って勝ち上がりを決めました。

佐藤が2角から先行し、今藤が猛追する

佐藤(白&紫)が2角から先行し、今藤(赤)が猛追する


結局、スプリント1/4決勝に進んだ8選手は、いずれも予選タイム上位の選手。力通りの順当な決着に“下剋上”が起きる要素がなくなりましたが、優勝&「親王牌」理事長杯シード権獲得へ向けての、この日の天気と同様のじりじりとした熱い戦いが続いていくことになりました。

<1/8決勝結果>
○1組 芦澤大輔(茨城)×−○ 渡邉一成(福島) 参考上がり:11秒301
○2組 松山桂輔(愛知)×−○ 河端朋之(岡山) 参考上がり:11秒201
○3組 馬場和弘(埼玉)×−○ 金子貴志(愛知) 参考上がり:11秒599
○4組 工藤文彦(岡山)×−○ 根田空史(千葉) 参考上がり:11秒091
○5組 中川誠一郎(熊本)○−× 小笹隼人(京都) 参考上がり:10秒998
○6組 雨谷一樹(栃木)○−× 渡邉雄太(静岡) 参考上がり:10秒961
○7組 成田和也(福島)×−○ 太田竜馬(徳島) 参考上がり:11秒100
○8組 佐藤友和(岩手)○−× 今藤康裕(岐阜) 参考上がり:11秒438

※いずれも左がインスタート


これで午前中の競技が終了。バンク内は、開会式と表彰式などセレモニーの場へと変わっていきます。まずは佐久間重光・日本競輪選手会理事長が挨拶に立ちます。

日競選・佐久間理事長が挨拶

日本競輪選手会・佐久間重光理事長が挨拶


その後、来賓のあいさつに続き、地元の若きエース・稲毛健太選手が選手宣誓です。

稲毛健太選手が選手宣誓

稲毛健太選手(中央の和歌山ジャージ)が選手宣誓


選手宣誓が終わると、スタンドからひときわ大きな歓声が上がっていました。そして開会式のトリは池田智毅・和歌山支部長による開会宣言でした。

池田智毅・和歌山支部長が開会宣言

池田智毅・和歌山支部長による開会宣言


セレモニーに続いては、平成28年度日本競輪選手会優秀選手の表彰式です。新田祐大選手を先頭にズラリとスター選手がファンの前に整列です。

日競選優秀選手の表彰式

日競選優秀選手の表彰式 スター選手が目の前に!


そしてセレモニーのラストは、今大会開催記念タオルの投げ入れです。お目当ての選手からタオルをもらおうと、みんな必死です。

開催記念タオルの投げ入れ

開催記念タオルの投げ入れ ○○選手〜!こっち投げて〜!!


さらに新投票所「わかちゃんホール」に場所を移して、スター選手との写真撮影会も行われました。参加整理券を持っているファンが脇本雄太・新山響平・吉田拓矢の各選手と写真を撮ることができるというものです。参加券を持っていないファンは、わかちゃん&きのくにフレンズ(和歌山県観光キャンペーンスタッフ)と写真を撮っていました。

スター選手との写真撮影会

スター選手との写真撮影会


セレモニーやファンサービスが終わると、午後の競技開始時刻が迫っていました。午後からは椎木尾拓哉選手が出場するエリミネーションや、稲毛健太選手が出場する1qタイムトライアル、山本知佳選手が出場する女子ケイリンといった、地元ファンにとって楽しみな種目が続きます。


そのBに続く)
この記事へのコメント
かつては団抜きといえば大分チームが浮かん私だけに、あのアクシデントはヒビりました。団抜きに限らず全プロ地区プロで落車を初めて見たように思います。それにしても古性クン、近畿チームで真っ先に脱落したらアカンやろ(;^_^A。
スプリント一回戦はなんと予選タイム通りの結果、競輪では考えられませんね。
開会式で並ぶ役員、古原クンに声援が飛んだのはいうまでもありませんね。
Posted by コタカ at 2017年06月09日 22:51
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