2017年06月02日

「第62回全日本プロ選手権自転車競技大会」が開かれました(その@)

和歌山競輪場で、5/29(月)に「第62回全日本プロ選手権自転車競技大会(全プロ競技会)」が行われました。寛仁親王牌のシード権をかけて、スター選手・トップ選手が、普段の競輪とは違った雰囲気の中、熱いレースを繰り広げました。その「全プロ競技会」の様子を、今回から6回シリーズ(予定)で紹介します。

5/27(土)・28(日)の2日間にわたって熱戦が繰り広げられた「全プロ記念競輪」から一夜明けて、和歌山競輪場は競技会としての場に変わっていました。9:30に競技開始ではありましたが、連日の疲れもあってお約束のごとく寝坊してしまい(やっぱり…)、私が着いた時には既にスプリント予選の200mフライングダッシュが始まっていました。
27・28の競輪の時もそうでしたが、この日も雲一つない快晴。絶好のコンディションと思いきや、前日までと違ってやや風が強いようで、タイム面での期待がやや薄れてしまわないか心配しました。

風は強いものの、雲一つない快晴です

風は強いものの、雲一つない快晴です


入場門で先着300人に来場者プレゼントがあるということも聞いていたので、何がもらえるのかちょっぴり期待していました。パンフレットやエントリーリストとともに手渡されたのが…

わかちゃんの焼き印の入った駿河屋の「味笠」

わかちゃんの焼き印の入った駿河屋の「味笠」

わかちゃんと「第64回全プロ大会」の焼き印が入った、地元の老舗和菓子店・駿河屋の「味笠」でした。関東ではどら焼き、関西では三笠まんじゅうと呼ばれることが多い和菓子です。甘いもの大好きの私は、早速、朝ごはん代わりに頂きました。

おいしかった〜!!(なんじゃそりゃ、食レポ失格!)

「味笠」をお茶で流し込んで、頭の中が半分以上まだ眠っている状態ではありましたが、メインスタンドに移動。トップ選手の力走をカメラに収めます。

雨谷一樹(栃木)は10秒695

雨谷一樹(栃木)は10秒695で予選6位


4連覇中の中川誠一郎(熊本)は10秒654

スプリント4連覇中の中川誠一郎(熊本)は10秒654で予選5位

中川選手ファンの皆さん、すみません。寝ぼけた頭で撮ったため、ちゃんとフレームインしてませんでした(だったら、載せるな!バカ!)。でもスゴイ筋肉ですね。

結局、スプリント予選は力上位選手が予選を通過したものの、タイム順がこれまでの大会とは少し趣が違っていました。

1位:渡邉一成(福島)10秒388
2位:河端朋之(岡山)10秒504
3位:金子貴志(愛知)10秒609
4位:根田空史(千葉)10秒613
5位:中川誠一郎(熊本)10秒654
6位:雨谷一樹(栃木)10秒695
7位:太田竜馬(徳島)10秒710
8位:佐藤友和(岩手)10秒736 (以下略)


ケイリンからスプリントへ転戦してきた渡邉が一番時計で、中川が5位通過という意外な結果に。決勝トーナメントの行方がどうなるのか、ちょっと気になってきました。

続いては、ケイリンの予選です。9人ずつ5組に分かれて、各組5着+6着2人が1/2決勝(準決勝)に勝ち上がります。今年からUCIルール(国際ルール)が変更されたことに伴い、今回の大会から競技方法が大きく変更されました。主なものを挙げますと、

○競走距離は1500m(250m×6周)で、それ以外の周長のバンクでは1500mに近い周回数で行うこと
○スタート位置はこれまで通り抽選だが、最初の周回(1周目)はインコースからの並び順で周回すること。2周目以降は思い思いの位置取りをしてよい。但し、ペーサー退避までペーサー(誘導員)を追い抜いてはならない
○ペーサーは、残り750m(250mバンクなら3周前のHS)で強制退避。それ以外の周長のバンクでは750mに近い距離で強制退避する(400mバンクなら残り2周のHS)

場内アナウンスで変更された競技ルールの説明がされる中、予選1組の9人が登場。チームスタッフがそれぞれの自転車を支えて、スタンバイ完了です。

ケイリン予選1組がスタンバイ

ケイリン予選1組がスタンバイ完了

<VTR>初周の並びはF吉田敏洋−C中村浩士−@山田義彦−D井上昌己−H脇本雄太−B山崎芳仁−E原田研太朗−A中井太祐−G村上博幸の順。残り2周のHSでペーサーが強制退避するも動きなく、このままジャン前2角から吉田が先行勝負に打って出る。

ケイリン予選1組 ジャン4コーナーの攻防

ケイリン予選1組 ジャン4コーナーの攻防
隊列一本棒のまま動きがなく、F吉田が成り行き先行に打って出る



最終HSを迎え、脇本が5番手位置から一気に捲り返すと、あっという間に吉田の横までやって来る。脇本を追いかけるかのように、原田が後捲りで差を詰めようとする。

ケイリン予選1組 最終1センターの攻防

ケイリン予選1組 最終1センターの攻防
H脇本が最終HSから捲り返すと、あっという間に先行するF吉田の横までやって来る。E原田も後捲りで差を詰めようとする



脇本は最終2角で吉田を交わすと、後続を千切って一人旅状態に。吉田後位の中村−山田も脇本を追って切り替え追走する。

ケイリン予選1組 最終2センターの攻防

ケイリン予選1組 最終2センターの攻防
H脇本が後続を千切って一人旅状態。C中村−@山田も切り替えて追いすがる


結局、脇本が1着になり、中村後位から直線伸びて脇本に迫った山田が2着、中村が3着にそれぞれ続きました。

1着:脇本雄太(福井) 決まり手:捲り 参考上がり:11秒065
2着:山田義彦(埼玉)
3着:中村浩士(千葉)
4着:井上昌己(長崎)
5着:原田研太朗(徳島)
6着:中井太祐(奈良)…抽選で1/2決勝に勝ち上がり



続いて予選2組。ここには平原が登場ということで、ファンの声援もひときわ大きくなっていました。

ケイリン予選2組がスタンバイ

ケイリン予選2組スタンバイ完了


<VTR>初周の並びはA諸橋愛−F平原康多−B安部貴之−E前反祐一郎−@岩津裕介−H木暮安由−G天田裕輝−C畑段嵐士−D伏見俊昭の順。残り2周のHSでペーサーが強制退避し、諸橋が後続の動きを見るため中バンクに車を上げる。すると安部がインをすくってハナに立ち、さらに前々踏み上げた平原がジャン3角でスパートして一列棒状が崩れる。諸橋が追走しようとしたところ安部もインで粘り、平原後位は2列並走になる。

ケイリン予選2組 ジャン3角過ぎの攻防

ケイリン予選2組 ジャン3角過ぎの攻防
F平原がスパート。諸橋は番手に付こうとするが、空いたインを前々踏み上げたB安部が追い上げ、平原後位は2列並走となる



この番手並走は最終BKまで続き、イン側の安部に軍配が上がる。諸橋が下がり始めたのを見て、諸橋後位の木暮が最終3角から自ら捲り上げようとする。

ケイリン予選2組 最終3角過ぎの攻防

ケイリン予選2組 最終3角過ぎの攻防
F平原後位の2列並走はイン側のB安部に軍配。競り負けた@諸橋後位のH木暮が最終3角から捲り上げる


結局、木暮が平原を捉えてゴール寸前差し交わして1着。平原が2着に粘り、最終BKから捲り追い込んだ天田が3着に喰い込みました。


1着:木暮安由(群馬) 決まり手:差し 参考上がり:11秒172
2着:平原康多(埼玉)
3着:天田裕輝(群馬)
4着:岩津裕介(岡山)
5着:安部貴之(宮城)



続く予選3組には、武田や地元・和歌山の西岡・東口が参戦。スタンドからの声援もさらに大きくなっていました。

<VTR>初周の並びはA西岡正一−B佐藤慎太郎−E東口善朋−D園田匠−@志村龍己−F小倉竜二−G西岡拓朗−H武田豊樹−C柴崎俊光の順。

ケイリン予選3組 初周はスタートコース順に周回

ケイリン予選3組 初周はスタートコース順に周回


残り2周のHSでペーサーが強制退避し、西岡正が中バンクに上がると、外から園田、内から佐藤が踏み上げ、さらにジャン前BKから西岡拓が一気に踏み込む。これに乗った武田がジャン先行勝負に打って出る。これに小倉、園田が次々と切り替えて行く。

ケイリン予選3組 ジャン過ぎ4角の攻防

ケイリン予選3組 ジャン過ぎ4角の攻防
ジャン前BKからH武田がスパート。この動きにG西岡拓やF小倉、D園田が切り替え追走する



武田が快調に飛ばす中、小倉が追い上げマーク、叩き返し両面で捲り上げる。後続からの仕掛けはない。

ケイリン予選3組 最終1センターの攻防

ケイリン予選3組 最終1センターの攻防
H武田が快調に先行するところ、F小倉が追い上げマーク含みで単独で捲り上げる



しかし小倉の捲りは不発に終わり後退。この動きを見て東口が最終BKから捲り上げ、併せるかのように最終3角から園田が後捲りで応戦する

ケイリン予選3組 最終3角過ぎの攻防

ケイリン予選3組 最終3角過ぎの攻防
F小倉の捲り不発を見て、E東口が捲り上げ。これを併せるようにD園田も後捲りで応戦



結局、園田が一気に後続を突き放して1着。園田後位で脚を貯めていた佐藤が2着に続き、東口後位から直線鋭く伸びた西岡正が3着に飛び込んで来ました。


1着:園田匠(福岡) 決まり手:捲り 参考上がり:11秒552
2着:佐藤慎太郎(福島)
3着:西岡正一(和歌山)
4着:西岡拓朗(広島)
5着:東口善朋(和歌山)


「全プロ記念競輪」で落車失格した園田の快勝に歓声が沸き上がる一方で、この時点で6着に終わった武田の敗退が決まりました(後でコミュニケ(公式記録・公式通告)を見て分かった訳ですが)。親王牌の特選予選以上はSS班ゆえに確定していますが、これで理事長杯スタートを逸したことになります。

「武田敗退かも?」という、何とも言えない重い雰囲気をも引きずったまま、予選4組の9選手が登場。1qタイムトライアルから転戦してきた新田と深谷が激突とあって、注目が集まる中スタートが切られました。

<VTR>初周の並びはB笠松信幸−E山田英明−A神山雄一郎−@三谷竜生−F友定祐己−H吉澤純平−C山本伸一−G新田祐大−D深谷知広の順。

ケイリン予選4組 初周の周回

ケイリン予選4組 初周の周回


ペーサー退避後、笠松がペースを緩めて後続の様子を見ていると、早くも1センターから吉澤が一気にカマして先頭へ躍り出る。ここに山本が追走し、さらに山田が切り替えて行く。

ケイリン予選4組 ジャン過ぎ2センターの攻防

ケイリン予選4組 ジャン過ぎ2センターの攻防
ジャン3角からH吉澤が一気にカマして先行態勢。C山本がマーク追走し、ここへE山田も切り替えて行く


ジャン過ぎで車間を切っていた深谷が最終HSから一気に巻き返して行くと、あっという間に前団に迫る。これを見て新田も最終1角から後捲りを仕掛けて行く

ケイリン予選4組 最終1センターの攻防

ケイリン予選4組 最終1センターの攻防
H吉澤が飛ばすも、最終HSから捲り返しを狙ったD深谷が迫る。深谷を追ってG新田も最終1角から後捲りで参戦



深谷は最終BKで吉澤を捉えて先頭へ躍り出る。ここへ山田が切り替え追走し、新田が3番手位置まで迫って来る。

ケイリン予選4組 最終3角の攻防

ケイリン予選4組 最終3角の攻防
D深谷が最終BKで先頭に立つと、ここへE山田も切り替え追走。深谷を目標に捲り上げたG新田が3番手まで追い上げる



結局、深谷番手から山田が差し交わして1着になり、深谷が2着に粘る。新田が3着に流れ込む。

1着:山田英明(佐賀) 決まり手:差し 参考上がり:11秒075
2着:深谷知広(愛知)
3着:新田祐大(福島)
4着:三谷竜生(奈良)
5着:山本伸一(京都)
6着:友定祐己(広島)…抽選で1/2決勝に勝ち上がり



いよいよ予選最後となる5組の選手が登場。ここには浅井や石井が入っていて、混戦ムード一杯です。

<VTR>初周の並びはF海老根恵太−H香川雄介−E大塚健一郎−C山内卓也−A橋本強−G稲川翔−D石井秀治−B浅井康太−@松岡貴久の順。

ケイリン予選5組 初周はコース順に周回

ケイリン予選5組 初周はコース順に周回


レースの動きは早く、2周目HSから松岡が踏み上げ、これに浅井・石井が次々と切り替え追走する。そして松岡の動きに呼応するように、大塚が誘導退避と同時にカマして出ると、これに大塚も追走。ジャン過ぎの段階で20車身近くの大差をつける。

ケイリン予選5組 ジャン過ぎ2センターの攻防

ケイリン予選5組 ジャン過ぎ2センターの攻防
残り2周からE大塚が@松岡を連れて大カマシを敢行。40m近くの大差を付けての大逃げを打つ



大塚の大カマシに、後続は完全に不意打ちを食らい、稲川や石井が第2先行状態で必死に追いかけるものの、なかなか差は縮まらない。

ケイリン予選5組 最終1センターの攻防

ケイリン予選5組 最終1センターの攻防
E大塚の大逃げを後続が必死に追走するも、なかなか差は縮まらない



セーフティーリード確保かと思われた大塚の大逃げも、最終3角で大失速し、後続の仕掛けを見た松岡が番手捲りを敢行。第2先行状態で追いかけた稲川が松岡を目標にさらに追いかける。さらに稲川・石井の追走を目標に浅井が捲り追い込んで行く。

ケイリン予選5組 最終2センターの攻防

ケイリン予選5組 最終2センターの攻防
E大塚の大カマシに乗った@松岡が番手捲り。第2先行で追いかけたG稲川を目標に、B浅井がさらに捲り追い込んで行く



松岡押し切りと思われるも、結局、浅井が前団を飲み込んで圧巻の1着を決める。2着には松岡が粘り、稲川が3着を確保する。

1着:浅井康太(三重) 決まり手:差し 参考上がり:12秒487
2着:松岡貴久(熊本)
3着:稲川翔(大阪)
4着:石井秀治(千葉)
5着:香川雄介(香川)


新ルールに、ファンも選手も戸惑いながらも予選が終了し、ケイリン1/2決勝(準決勝)に進出する選手が決まりました。クジ運が大きく結果に作用しそうなルールに変更されましたが、もっともインドアの250mバンクで6〜7人で行うことを前提としている規則ですから、全プロでの9人レースで同様に実施するのは無理があるように感じました。一部の選手に話を聞いたところ、「1コースを引かされたら、成り行き先行を強いられる」「9コースで、中団に仕掛ける動きがなければ、そのまま流れ込んで大敗するのが目に見えている」といった、同様の答えが返ってきました。やはり、前々踏める選手に有利なルールに変わったことを感じさせられましたが、国際ルールの趣旨に近づけ、有利・不利をできるだけ小さくするためにも、ガールズケイリンと同様の7人戦で実施するのが妥当のような気がしました。


そのAへ続く)
この記事へのコメント
前日までの全プロ競輪開催以上に楽しみだった全プロ競技会、当日は8時過ぎに到着しました。好天に恵まれた事にご機嫌で 風が強いのは全く気がつかなかった私。車券買わないとなると風も気にしないとは調子いいもんです(;^_^A。気がつかないといえば、見笠の焼き印も見ないで食べてしまった(アチャー)。食レポの才能の無さは私の方が数段上ですね?
スプリント予選は中川選手を除けば前評判の高い選手が期待通りのタイムを出せたように思えました。個人的には川村選手の敗退が残念
ケイリンのルール改正は観るファンにも楽しみをそぎました。こちらは別のコメント欄でまたあらためて。
Posted by コタカ at 2017年06月09日 21:50
コタカさんへ

コメントありがとうございます。
コタカさんが競輪以上にこの競技会を楽しみにされていたのが、コタカさんのブログでもよく分かりました。だって、通いでも大丈夫な和歌山で、ホテルを取ってまで朝イチの競技開始に間に合わせようとしたんですから。
風は、この時点ではあまり感じませんでしたが、1qTTをバンク内で観戦していたあたりから感じるようになりました。番組用に回していたICレコーダーに風の音が入りまくりで、使えない音源がドッサリでして…。
Posted by 山本D at 2017年06月09日 22:39
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