2016年09月11日

ガールズたちの熱風で季節は逆戻り? 「ガールズケイリン」和歌山開催リポート(そのA)

和歌山競輪場では、9/5(月)〜7(水)の3日間、「ガールズケイリン(FU)」が開催されました。通算11回目となる和歌山ガールズ開催の様子を「ガールズたちの熱風で季節は逆戻り?」と題して紹介する4回シリーズ。今回が2回目です。


○初日 9/5(月)

台風12号は九州に大雨の被害をもたらして温帯低気圧になりましたが、その外周の雨雲の一部が和歌山県にかかっていたことから、私が到着した昼過ぎはオレンジバンクに小雨が降っていました。

初日のオレンジバンクは小雨模様

初日のオレンジバンクは小雨模様

さらに、バンク脇に立っていても感じるくらい強めの風が吹いていました。そのため、ガールズレースの後輪は通常のディスクホイールではなく、男子選手と同じスポークホイールとなりました。


<初日6R VTR>
号砲で一瞬のけん制の後B小川が飛び出して正攻法に就きます。周回中は、小川−@上原−A齋藤−D小坂−E中村−C森−F東口の順。赤板HS(残り2周)を過ぎ、後方の動きを警戒して小川が誘導との車間を空けますが、後方からの動きはなく、一本棒の状態でジャンを迎えます。するとジャン過ぎから、中村が前々踏み上げると、これを併せようと小坂も車を外へ持ち出します。

初日6R ジャン過ぎ2センターの攻防

初日6R ジャン過ぎ2センターの攻防
一列棒状からE中村が先行するべく前々踏み上げると、D小坂が併せるべく車を中バンクに持ち出す



最終HS進入の4コーナーで小坂がハナに立つと、勢いそのままに先行勝負に打って出ます。小坂の後位には、踏み上げた中村が続き、さらに中村の後位には森−東口の順で続きます。叩かれた形の小川は5番手位置に下がります。

初日6R 最終1センター過ぎの攻防

初日6R 最終1センター過ぎの攻防
最終HSからスパートしたD小坂が主導権を奪うと、番手にはE中村が続く。車間が空きつつも中村後位はC森−F東口が喰らい付く



最終BKで森が中村に追い付くと、その勢いをもらって東口が先捲りに出ます。しかしこの動きを見た中村が併せるように早目の差し交わしを狙うと、東口の勢いが鈍ります。

初日6R 最終4コーナーの攻防

初日6R 最終4コーナーの攻防
C森が車間を詰め、その勢いをもらったF東口が先捲りに出るも、D小坂番手のE中村が併せるように番手捲り気味の早目の差し交わしに出る



結局、直線差し脚を伸ばした中村が1着になりました。中村後位から続いた森が2着に入り、捲り返せなかった東口が3着を確保しました。

中村選手が1着で、車券は平穏な結果に

中村選手が1着で、車券は平穏な結果に


正攻法取りから小坂に叩かれた小川は4着。前団に追い付いてからのコース取りを悔やんでいました。

小川選手「外をさらに踏み上げたかった」

小川選手「外をさらに踏み上げたかった」

「叩かれてからは、ずっとバック踏んでいるような感じでした」と、この季節としては通常の逆風(BK:向かい、HS:追い)だったことが厳しかったようです。しかし前団に追い付くなど脚勢はまずまず。「踏み出しが良くて、前に近づいていただけに、2センターからはもうちょっとそのまま外を踏みたかったです」と、コース取り次第では3着争いに加われていたことを残念がっていました。


果敢に先行した小坂は7着。しかし自力発動は予定していたそうです。

小坂選手「思い切って行ってみたけど…」

小坂選手「思い切って行ってみたけど…」

「踏み出しだけは相変わらず良いんですけどね…」と、末の粘りを課題として挙げた小坂。「『先行は慣れだよ』と先輩にも言われているんで、今日は思い切ってHSから行くつもりでした」と、先行策は「全部想定の範囲内」だったようです。「でも7着は想定外でした」と苦笑い。


先捲りを仕掛けた東口は、4角で森にもけん制を受けて3着。ただ、初手で前受けできなかったことで、レースプランがやや狂ったようです。

東口選手「感触が良かっただけに…」

東口選手「感触が良かっただけに…」

「スタートの際(雨で)滑ってしまい前受けできず、中団になってしまいました」と、得意のパターンで待機できなかったことを悔やんでいました。ただBK過ぎから仕掛けた感触は「相当良かったです」と、好感触が続いているようです。「このいい感じで踏み続けたかったです」と、悔しがることしきりでした。


1着の中村は、前後の動きを見て冷静に対処できたことを好評価です。

中村選手「冷静に対応できた」

中村選手「冷静に対応できた」

「自力が出せなかったけど、予定通りの走りでした。追込みに作戦を切り替えて、冷静に対処できました」と、レース中の立ち回りには合格点を付けていました。「東口さんの動きも見えて、しっかり反応できました」と、レースの流れもよく見えているようです。


中村に続く形で2着に入った森。位置取りが全てだったようです。

森選手「あの位置が取れたのは大きかった」

森選手「あの位置が取れたのは大きかった」 ※撮影は7R終了後

東口同様「前が欲しかったけど、Sは滑ってしまいました」と、雨でスリッピーなバンクに当初のプランを変更せざるを得なかったようです。しかし「初手であの位置が取れたのは大きかったです」と、中村後位を確保できたことに助けられたようです。車間が空いて最終BKで追い付いた際も「追い付きざまにそのまま捲りに出たら良かったかも」と、2着の結果には満足していないようでした。


写真はありませんが、6着の上原は一団でゴール入線したことに「終わってみたら、前が固まっていたんで、自分で仕掛けていたら良かった」と、消極的になったことを悔しがっていました。ただ「自分の位置じゃなかったし…」と、道中、後方の位置取りだったことも後悔していました。


<初日7R VTR>
号砲で外枠2車が中を窺いながら誘導を追い、F関口が正攻法を確保します。周回中は、関口−E三宅−C奥井−A荒川−@山路−B大谷−D金田の順。赤板HS(残り2周)を迎え、大谷が早くも上昇し、荒川の横でストップして奥井の番手を狙います。これに呼応する形で奥井が上昇を開始すると、三宅も隊列を外して番手戦に名乗りを上げます。三宅は一旦ハナに立ちますが、奥井の仕掛けを見ていると、再度インをすくって関口が先頭に躍り出ます。

初日7R ジャン2センターの攻防

初日7R ジャン2センターの攻防
C奥井の上昇を見て、B大谷が追い上げマーク策、E三宅が飛び付き狙いを見せる



最終HSの進入から奥井が先行勝負でスパートすると、番手は大谷が確保し、飛び付こうとした三宅は3番手に収まります。叩かれた関口と荒川が4番手で内・外並走します。

初日7R 最終1センターの攻防

初日7R 最終1センターの攻防
最終HSから先行したC奥井が最終主導権。奥井のハコはB大谷が確保し、E三宅は飛び付けず3番手に収まる



奥井は絶妙なペース配分で、後続の大谷や三宅は追走するのが一杯の状態。後方から山路が捲りを仕掛けますが、車がなかなか前に進みません。

初日7R 最終2センター過ぎの攻防

初日7R 最終2センター過ぎの攻防
C奥井が絶妙なペースで先行。番手以降のB大谷やE三宅は仕掛けきれず、後方から捲ろうとした@山路も車が前に進まない



結局、最終直線で踏み直した奥井が後続を振り切って1着、大谷・三宅がそれぞれ2着、3着に続きました。


ジャン過ぎの踏み出し勝負に負けた形の荒川は4着。しかし初手で奥井後位にいたことが大きかったようです。

荒川選手「踏んだ感じは重たかった」

荒川選手「踏んだ感じは重たかった」

「雨が降っていて、踏んだ感じは重たかったです」と濡れ走路に苦戦した様子。しかし「奥井さんの後ろはみんなが欲しい位置なんで、初手で取れて良かったです」と、決勝への望みをつなぐ4着にホッとした顔付きでした。


完璧な走りで逃げ切った奥井。まだまだ余力残しだったようです。

奥井選手「自分のペースを守って走れた」

奥井選手「自分のペースを守って走れた」

若干疲れを残しての和歌山入りだったとのことで、「今日はそんなにフカシ過ぎず、ちょっと余力残しでペースを守って走れました」と、比較的余裕の表情を見せていました。ただ「踏み切れていますし、調子は良いです」と、V取りへの視界は良好のようです。


奥井番手に追い上げ、踏み出し勝負で位置を奪った大谷でしたが、追走完敗の2着。しかし奥井の強さを再認識したようです。

大谷選手「奥井さんは強かった」

大谷選手「奥井さんは強かった」

「やっぱり、奥井さんの番手に入れたのが良かったです」と、位置取りの成功が全てだったと実感。「前回(立川)奥井さんのハコに入って、強いのは知っていましたけど、やっぱり強かった…。差が詰まらなかったです」と、このレースについては脱帽していました。


写真はありませんが、5着の山路は捲り返しのタイミングが遅くなったことを反省です。「今日は消極的過ぎました。敗けても前々踏んで、(三宅)玲奈ちゃんのようなレースしなきゃダメですね」と話していました。


初日は6R・7Rともに主力が人気に応えて、車券的には平穏な結果に終わりました。しかし今回は脇役揃いのシリーズだけあって、2日目は伏兵陣がワンチャンスを活かして、主力陣を苦しめてくれそうな予感もしました。天気は回復傾向という予報も出ていることから、翌日は好コンディションの中でレースが行われることを期待して、競輪場を後にしました。


そのBに続く)
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