2016年02月14日

スピードの乙女たちよ、チャンスをつかめ! 「ガールズケイリン」和歌山開催リポート(そのA)

和歌山競輪場では、2/8(月)〜10(水)の3日間、「ガールズ&S級シリーズ WBS和歌山放送杯争奪戦(FT)」が開催されました。通算9回目となる和歌山ガールズ開催の様子を「スピードの乙女たちよ、チャンスをつかめ!」と題してご紹介する4回シリーズ。今回が2回目です。


○初日 2/8(月)

指定練習の前にみぞれ交じりの天候だった前検日と打って変わって、初日は見事な冬晴れ、それも快晴です。

初日は快晴。絶好のコンディションです

初日は快晴。絶好のコンディションです


風も、雨上がりの翌日は強く吹く傾向のある和歌山バンクですが、この日は時折強かった程度で、まずまずのコンディション。ガールズレースは通常の前輪:バトンホイール、後輪:ディスクホイール装着での実施となりました。

この日はシフト休みで、厳密に言えば競輪場に来る必要のない日でしたが、当ブログと最終日のS級決勝予想会の取材として、PM12時半過ぎに競輪場に到着しました。記者室でA級戦の話を聞いている内に、6Rの発走時刻。急いでメインスタンドに移動です。

<初日6R VTR>
号砲で各車ややけん制気味の中から、A石井・D濱田・E増茂が飛び出し、濱田が正攻法に収まります。周回中は、濱田−石井−増茂−@飯塚−B猪頭−F山口−C高松の順。赤板HS(残り2周)を過ぎての1センターから山口が踏み上げると、増茂が付いて行ったところでジャンを迎えます。山口は濱田を交わして先頭に立つと、2センターから増茂が一気に踏み込んで先行勝負に出ます。

初日6R ジャン過ぎ2センターの攻防

初日6R ジャン過ぎ2センターの攻防
D濱田を叩いてF山口がハナを切るも、山口を追走したE増茂が叩き先行に出ようとする



増茂は最終HSで難なく先頭に立ち、この後位を飯塚がぴったりマーク。さらにこの後位を追走した石井が、山口との外並走からさらにペースアップして叩き合いを挑みます。

初日6R 最終1センターの攻防

初日6R 最終1センターの攻防
E増茂が先行態勢に入ると、3番手位置を追走したA石井が前々攻め上がり、増茂に叩き合いを挑む



石井の攻め上がりを増茂は踏み直しで対応すると、横まで上昇していた石井は2センターで脚色が一杯になります。猪頭が外に車を持ち出しますが、なかなか前に出られません。全体が外にふくらむところ、山口がインをスルスルと突っ込む動きを見せます。

初日6R 最終2センター過ぎの攻防

初日6R 最終2センター過ぎの攻防
叩き合いを挑んだA石井はE増茂の踏み直しに遭って失速気味。B猪頭も外伸ばせず、F山口がインを突っ込もうとする



結局、増茂がそのまま後続を振り切って1着になり、マークした飯塚が2着を確保しました。そして内をショートカット気味に突っ込みスルスルと伸びた山口が3着に飛び込みました。

車券的には、2車単こそ1番人気だったものの、ノーマークの山口が入ったことで3連単は3着穴の決着となりました。

典型的な3着穴の結果となりました

典型的な3着穴の結果となりました


飯塚は絶好の番手マークだったものの2着。増茂の強さを認めながらも、簡単にペース駆けを許したことに反省です。

飯塚選手「増茂さんのいいように踏まれてしまった」

飯塚選手「増茂さんのいいように踏まれてしまった」

「増茂さんは強かったですね。でも増茂さんの走りやすい、良いように踏まれてしまいましたね」と話していました。


復帰戦は6着に終わったものの、見せ場たっぷりだった石井。実戦の脚としては、まだまだ不足していることを反省です。

石井選手「今の脚ではまだまだ」

石井選手「今の脚ではまだまだ」

「あそこ(最終BK)でもう少し頑張っていたら、ハナには立てていたかも。外入(外帯線の外から割り込むこと)はしたくないし…」と、レース展開と現状の脚力とのアンバランスが想定外だったようです。「踏んだのもわずかで、もうちょっとダッシュができていれば…。今の脚ではまだまだで、4コーナーでは一杯でした」と、実戦にはやや仕上げ不足という自己分析でした。


見事な逃げ切りだった増茂。手応えは十分だったようです。

増茂選手「気持ち良いくらい脚が回った」

増茂選手「気持ち良いくらい脚が回った」

「脚が気持ちいくらい回せました」と、この日の勝利を素直に喜んでいました。「ホームの立川と似ているし、ここは平塚の次に好きなバンクになりそうです」と、嬉しい一言も。


3着に突っ込んだ山口は、ほぼ想定通りのレース展開だったようです。

山口選手「レースが見えていたと思います」

山口選手「レースが見えていたと思います」

「前受けは想定通りでしたが、飛び付けたら良かったですね」と反省しながらも、3角から内をすくった動きについては「レースが見えていたとと思います」と、自らに合格点を与えていました。


勝負所で外に車を持ち出すも伸びずに4着に終わった猪頭は、セッティングにアタリが見えつつあるようです。

猪頭選手「セッティング変更でまずまず」

猪頭選手「セッティング変更でまずまず」 ※撮影は7R終了後

「毎回どこかしこのセッティングを変えてレースに臨んでいますが、今日の調整もまずまずしっくり来ました」と、今後に期待を持たせるコメントでした。


他の選手にもコメントを取りたかったところですが、7Rの締め切り時刻を過ぎてしまったことで一旦中断。急いでメインスタンドに戻ります。

<初日7R VTR>
号砲でD東口が飛び出し、Sを決めます。周回中は、東口−@荒牧−A井上−E松尾−B梅田−F明珍−C金田の順で周回。赤板HS(残り2周)を過ぎても隊列一本棒のまま変わりませんでしたが、ジャン前BKで荒牧が車間を空けて踏み上げるタイミングを計ります。すると松尾がゆっくりと上昇し、イン切り含みで前団を叩こうとします。

初日7R ジャン2センターの攻防

初日7R ジャン2センターの攻防
正攻法のD東口を、イン切り含みで上昇したE松尾が叩こうとする



最終HSを迎え、松尾がさらに踏み上げて東口を叩くと、そのタイミングで荒牧が一気にスパート。松尾は飛び付けず、みるみる内に差が広がっていきます。

初日7R 最終1センターの攻防

初日7R 最終1センターの攻防
E松尾がD東口を叩いたタイミングで@荒牧がスパートすると、松尾の飛び付きを許さずリードを広げていく



荒牧は最終3角から踏み直すと、さらに後続との差を広げ、10車身近くのセーフティーリードを築きます。松尾は第2先行状態で荒牧を追いかけます。6人レースの状態となった後続集団から梅田が先捲りを仕掛けます。

初日7R 最終3コーナー〜2センターの攻防

初日7R 最終3コーナー〜2センターの攻防
@荒牧は3角から踏み直すとさらにリードを広げる。E松尾は第2先行状態で追走し、後続が実質6人レースのような状態になると、6番手位置からB梅田が捲り上げる



結局、荒牧が2着に大差をつけて1着になりました。そして注目の2〜3着争いは、捲り追い込んだ梅田が2着に突っ込み、直線で内を伸びた明珍が3着に飛び込みました。

抜けた本命の荒牧がアタマになりましたが、印の薄い梅田・明珍が2〜3着になったことで、2車単はヒモ穴、3連単も6万円以上の大波乱の結果となりました。

このレースも2〜3着荒れで波乱の結果に

このレースも2〜3着荒れで波乱の結果に


3着に突っ込んだ明珍は、展開に助けられたことを素直に喜んでいました。

明珍選手「展開に助けられました」

明珍選手「展開に助けられました」

「道中は脚を貯めるつもりではあったんですが、終始、後方になってしまったのは反省ですね」と、位置取りを悔やんでいました。しかし「車を出した感じは悪くないですし、展開にも助けられました」とレースを振り返っていました。


僅差の4着に終わった東口は、自転車が前に進まなかったことを残念がっていました。

東口選手「出脚は相当悪いです」

東口選手「出脚は相当悪いです」

松尾後位から車を出した動きを「出なかった感じです。出脚は相当悪いです」とバッサリです。


東口後位も、流れ込みになって6着だった井上。自分で踏み込めていないことを反省です。

井上選手「梅田さんに付いて行きたかった」

井上選手「梅田さんに付いて行きたかった」

「梅田さんの動きに付いて行けば、もう少し着もマシになっていたと思います」と、仕掛けられなかったことを悔やんでいました。「全然脚を出せていないんで、明日はそこを意識して修正したいです」と話していました。


捲り追い込んで2着に突っ込んだ梅田は、予選競走で初めて確定板に乗ったことを喜んでいました。

梅田選手「予選で確定板は初めて」

梅田選手「予選で確定板は初めて」

「いやぁ、地元地区3割増しですかね。予選で確定板に乗るの初めてなんですよ」とおどけていましたが、「展開にも恵まれましたし、脚貯めてた分しっかり伸びました」と自己分析していました。


やはり復帰戦となったレースを、ぶっちぎりで制した荒牧。1着になってホッと一息です。

荒牧選手「緊張したけど勝ててよかった」

荒牧選手「緊張したけど勝ててよかった」

「緊張したけど、勝ててよかったですね」と淡々とではありましたが、復帰戦1着を喜んでいました。「後ろが千切れていたのは気が付きませんでした」と、前だけを見てレースに集中していたようでした。


第2先行となって5着に敗れた松尾は、2日目の巻き返しを誓っていました。

松尾選手「明日は勝負駆けですね」

松尾選手「明日は勝負駆けですね」

前を叩いて行ったのは、やはり飛び付きを狙っていたようで、失敗してしまったことは「脚の問題ですね」と素直に反省。決勝進出に限りなく赤信号の状態となりましたが「大きい着を叩いてしまったんで、明日は勝負駆けですね。頑張ります」と、翌日の巻き返しを誓っていました。


初日の2レースはいずれも本命選手が勝ったものの、ヒモ穴・3着穴となって好配となってしまいました。ファンの皆さんもなかなか獲りにくかった結果だったのは事実です。しかしシリーズ全体のレベルが「ドングリの背比べ」もあるのか、「なかなか接戦のええレースしとる」というファンの評価も耳にしました。2日目は、伏兵陣のさらなる活躍に期待しつつガールズ選手の取材を終え、S級戦のチェックに移っていきました。


そのBへ続く)
この記事へのコメント
この日の個人的ハイライトは梅田選手の捲り追い込み。勝ち上がり戦では初めてとなる二着は堂々たるレースでした。
Posted by コタカ at 2016年02月19日 20:20
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