2015年12月11日

初冬のオレンジバンクに波乱の嵐が吹き荒れた! 「ガールズケイリン」和歌山開催リポート(そのA)

和歌山競輪場では、12/3(木)〜5(土)の3日間、「ガールズケイリン(FU)」が開催されました。今回で通算8回目となる和歌山ガールズ開催の様子を「初冬のオレンジバンクに波乱の嵐が吹き荒れた!」と題してご紹介する4回シリーズ。今回が2回目です。


○初日 12/3(木)


心配された天気は、予報通り朝方に雨が止んで、曇ってはいるもののレース開催には問題がない状態。しかし私の予想通り、雨上がりということで、オレンジバンクは1センターから2センターにかけて、強い風が吹いていました。このためガールズレースは、通常と違い、前後輪ともスポーク車輪で実施されることになりました。

開催初日は雨上がりの曇り空

開催初日の上空は、雨上がりの曇り空


通常業務を片付けて、5R終了後、競輪場に到着。記者室に荷物を置いて記者さんらと談笑していると、車券締め切りのチャイムが鳴り響きました。「莉子ちゃんの一本かぶりで、ちょっと妙味ないからエエゎ」と車券購入を見送り、カメラを携えてメインスタンドに移動します。

<初日6R VTR>
各車ややけん制気味のスタートから、@白井・B宮安・E田畑が飛び出し、枠順の利を活かした白井がSを決めます。周回中は、白井−A岡村−宮安−C小林−田畑−D溝口−F山口の、ほぼ枠順通りの隊列。徹底先行不在のレースらしく、赤板HS(残り2周)を過ぎても誰も動く気配がなく、前団の各選手は流し(ペースを落としていくこと)ながら、後方の仕掛けをチェックします。

初日6R ジャン過ぎ2センターの攻防

初日6R ジャン過ぎ2センターの攻防
Sを決めた@白井がベタ流しで後続の仕掛けを注視も、誰も仕掛ける動きが無く、スローピッチでレースが進む



最終HSを迎え、最後方から山口が上昇。これを見た小林が一気にスパートします。山口に加え、白井、宮安が番手に飛び付こうと踏み上げますが、小林はこれに構わず後続を千切って、先行態勢に入ります。

初日6R 最終2コーナーの攻防

初日6R 最終2コーナーの攻防
最終HSから一気に踏み上げたC小林が先行。@白井らは番手に飛び付けず、大きく車間が空いてしまう



白井は小林に追い付くべく、第2先行状態となって最終BKを踏み上げて行きます。そして白井は最終3角で小林に追い付きましたが、一瞬脚を休めスパートのタイミングを計ります。しかし、白井後位を追走した宮安が、追い付いた勢いで捲り追い込みに打って出ます。

初日6R 最終2センターの攻防

初日6R 最終2センターの攻防
C小林の先行はまずまずの脚勢も、@白井が番手に追い付く。ところが白井後位のB宮安が、さらに捲り追い込みに出る



休まずに踏み続けた宮安は、直線で失速する小林を中バンクから差し交わして、1着になりました。小林が2着に粘り、小林番手を確保した白井は直線伸び返せずに3着に流れ込みました。

印の薄い宮安が1着、大本命の小林が2着に敗れたことで、車券は2車単が2万4千円、3連単はなんと6万8千円台と、大波乱の結果に終わりました。スタンドから大きなどよめきが起こります。

大波乱の結果でした

大波乱の結果でした


レース後コメントを取るべく、大急ぎで検車場に向かいます。すると、男子選手とレースを振り返っていた宮安の姿がありました。

宮安選手「初めて予選で1着取りました」

宮安選手「初めて予選で1着取りました」

「今まで一般戦でしか(1着が)なかったのに、今日初めて予選競走で1着取りました」と手放しの喜びよう。男子選手も「お前、どえらい事しよったな」と驚き様はハンパなかったです。ただレースを振り返ってもらうと「本当は莉子ちゃんに飛び付きたかったですけど…。前の小林さん・白井さんにスピード乗せてもらったし、追い付いた3コーナーでいつも休むのに、今日は休まなかったのが良かったですね」と、冷静でしかも積極的に立ち回った事を、勝因に挙げていました。


3着に終わった白井は、番手にはまった時に脚を休めてしまったがために、伸びを欠いたようです。

白井選手「番手に入った時、休んでしまったのが…」

白井選手「番手に入った時、休んでしまったのが…」

「むしろ莉子ちゃんが仕掛けないかとも思いました」と、レースの流れを読み誤ったようです。さらに「莉子ちゃんのハコ(番手)に入ったところで、そこでちょっと休んでしまったのがダメでした」と、消極的な攻めになってしまったのを反省。伸びを欠いたのも「宮安さんが見えたんで、自分のタイミングで踏み込めなかった」ためだったようでした。


5着の岡村は、ギヤ上げしたのが裏目に出たようです。

岡村選手「踏み出し勝負になって、ギヤ上げした分、厳しかった」

岡村選手「踏み出し勝負になって、ギヤ上げした分、厳しかった」

「今日みたいな踏み出し勝負になると、ギヤ上げした分、離れてしまいました。前のギヤだと軽くて踏み出しは良いんですけど、ラストが踏み切れないんで厳しくなるんですよ」と、ギヤ選択に今なお苦戦している心情を吐露しました。「でも今日のレースは、白井ちゃんには追い付きたかったですね」と、勝負所での力不足を敗因に挙げていました。


対抗格に推されながらも、どん尻7着敗退の溝口は、体調面の不安でレースにならなかったようです。

溝口選手「明日、体調が回復するのに期待して、V!」

溝口選手「明日、体調が回復するのに期待して、V!」

「勝負所(最終HS)で何もできなかったのは悔しいですね」と残念がっていました。「写真撮っていい?」と私が聞くと、「明日、体調が回復するのを期待して」と言いながら、マスクを外してVサインをしてくれました。


4着に終わって決勝進出に黄信号が灯った山口は、もっと早目の仕掛けをするべきだったと後悔です。

山口選手「1車でも前にいたかった」

山口選手「1車でも前にいたかった」

「みんなが小林さん(の番手)へ付きたがるメンバー構成なんで、自分からもうちょっと早めに仕掛けて、1車でも前にいたかったですね」と、自らの動きを反省です。


選手コメント取りに気を取られていると、モニターには7R車券発売締め切りのテロップが映し出されていました。大急ぎで走って、メインスタンドに戻ります。

<初日7R VTR>
このレースも号砲直後はけん制気味のスタート。そこから、内枠2車とF大和が飛び出し、大和がSを決めます。周回中は、大和−@戸田−A元砂−E奥井−B藤原−C森の順で、さらにD高松が位置を求めて藤原の外で並走するなど流動的でしたが、赤板HS(残り2周)で奥井が前に入れる形で4番手位置に収まります。すると赤板過ぎ1センターから奥井が先行に入るべく踏み上げると、後続の選手は追走、前団の選手は飛び付きをそれぞれ狙って、混戦状態になります。

初日7R ジャン過ぎ2センターの攻防

初日7R ジャン過ぎ2センターの攻防
先行するべくE奥井が上昇。この番手を巡ってB藤原・A元砂が並走し、さらに@戸田・F大和も飛び付きを狙う



奥井は山おろしを使って、最終HS手前から全速スパート。番手には藤原が収まったように見えましたが、さらに@戸田が軽くけん制を入れるなどして藤原を捌きます。結局、戸田が奥井との車間が空きながらも、最終1コーナーで奥井番手を確保します。

初日7R 最終2コーナーの攻防

初日7R 最終2コーナーの攻防
E奥井が最終主導権を奪うと、番手は千切れながらも@戸田が確保。3番手位置も、戸田とは離れてはいるが、A元砂がB藤原を捌いて確保



奥井はますますスピードを上げ、戸田とは6〜7車身のセーフティーリードを築きます。戸田が第2先行のような形で進むも、後続はバラバラになりました。

初日7R 最終2センターの攻防

初日7R 最終2センターの攻防
E奥井が後続との間にセーフティーリードを保ったまま、最終直線に向かう



結局、奥井は2着に9車身の差を付けて1着になりました。第2先行の戸田を追走して直線で交わした元砂が2着を確保し、戸田が3着に粘りました。

レース直後の敢闘門脇では、2着に入った元砂と5着の藤原がレースを振り返っていました。最終2角で捌き合いのマッチアップだった2人の話を横で聞きながら、併せてコメントも頂きました。

レースを振り返る藤原選手(左)と元砂選手(右)

レースを振り返る藤原選手(左)と元砂選手(右)

元砂は「前とクチが開いちゃったけど、諦めずに踏み続けたのがよかったです。地元近畿地区だし、気合も入っていたんで、何とか頑張りたかったです」と、2着ながらも結果に満足していました。

一方の藤原は「踏み遅れてしまったし、内に(戸田さんが)いたんで、(1センターの)山を乗り越えられたら良かった。(さらに内に)元砂もいたし、あそこ(最終1コーナー)が全てでした」と、勝負所での立ち回りを悔やんでいました。


勝った奥井は、自分のペースで駆けられたことに満足していました。

奥井選手「出切ってからは、自分のペースで駆けられた」

奥井選手「出切ってからは、自分のペースで駆けられた」

「飛び付かれないように踏み出したんで、脚を使ってしまいました」と、課題である“スンナリ番手を回った選手に交わされないよう”を注意して走ったようでした。そして先行選手である以上、この日の強い風が気になったのかと思いきや「松山の方が強かったですね。でも、出切ってからは自分のペースで駆けられました」と、先行逃げ切りの内容・結果に満足していたようでした。


6着に終わった大和は、レースの流れに乗れなかったことを敗因に挙げました。

大和選手「流れに乗れなかった」

大和選手「流れに乗れなかった」

「誰かが抑えに来るかな?とは思っていましたが、いきなり奥井さんが来ましたね」と、展開が想定していたものと若干違っていたようです。「流れに乗れず、番手にはまれなかったのが辛かったです」と、レースを総括していました。


写真はありませんが、森は4着だったものの「今日は4コーナー回ってからも、ギリギリ踏み切れたような感じでした。久しぶりの感触でしたね」と、ラストまで踏み切れたことに“収穫あり”だったようです。


6Rの田畑がゴール後落車で2日目以降欠場。そして飯塚朋子(大阪・102期)が補充に決まるのが遅れた関係で、2日目のメンバー表決定も遅れました。コメントを取れていない選手にも話を聞きたかったんですが、残念ながら時間切れ。後ろ髪を引かれる思いをしながら、検車場を後にしました。


そのBに続く)
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