2015年06月25日

【山本ディレクターの自腹出張日記】 岸和田「高松宮記念杯競輪」(GT) ビッグレースの興奮と感動が再び岸和田へ!(そのB・最終回)※プレゼント告知あり

わたくし山本が、直近に遠征した全国の競輪場を紹介する記事コンテンツ「山本ディレクターの自腹出張日記」。去る6月21日(日)に岸和田競輪場で開催された「第66回高松宮記念杯競輪」最終日へ「自腹出張」した3回シリーズのリポート。今回が最終回です。「高松宮記念杯競輪」グッズのプレゼントもありますよ。

ガールズケイリンコレクションのレース後コメントを一通り取り終え、記者室に戻って来ましたが、既に11Rが終わり、最終12R・決勝戦の車券発売中でした。

決勝戦は、3車ずつのライン2派+単騎が3車の構図。近畿ラインG脇本−F稲垣−A村上の先手取りが濃厚ですが、関東+北日本3車のD平原−@武田−C佐藤も先行・捲り・飛び付きと総力戦で対抗です。単騎3車のB岩津は飛び付き・追い上げマーク策が考えられ、H石井とE松岡は中団切れ目からタイミングを計っての一発捲りにかけるという流れが想定されました。

各スポーツ紙の本命は、脇本の番手から抜け出す稲垣と、平原の仕掛けに乗って突っ込む武田に分かれました。私は前夜のブログヘボヘボ予想の責任車券の意味合いで、@武田・F稲垣・A村上の3車BOXと、@武田アタマ流しを本線車券に据えました。そしてH石井の強襲を押さえた@FAHの3連単4車BOXと、Hを軸にした3連複を個人戦として追加しました。

12R「決勝戦」車券

12R「決勝戦」車券


そして車券の発売が締め切られると、スタンドにはGPの時と変わらない大勢のファンが、今や遅しと発走の時を待っていました。

GPと変わらぬ数のファンが1〜2コーナースタンドに

GPと変わらぬ数のファンが1〜2コーナースタンドに


そしてガールズコレクションと同様、各選手が一人一人コールされ、スモーク演出の中、発走台に向かっていました。

レースは、号砲で@武田とC佐藤が飛び出し、Sを決めた武田が正攻法にD平原を迎え入れます。周回中は、関東・北日本3車−単騎のH石井−同じく単騎のB岩津−近畿3車−単騎のE松岡の順で落ち着き、GT決勝6周競走の周回を重ねます。

12R「決勝戦」4周目1コーナー

12R「決勝戦」4周目(青板)1コーナー


赤板HS(残り2周)からG脇本雄太が一気に上昇し、ぐんぐん踏み上げて行きますが、平原の抵抗を乗り越えて先頭へ躍り出ます。主導権を奪った脇本は、後続を一本棒にして、さらにペースを上げて行きます。

12R「決勝戦」赤板過ぎ1コーナーの攻防

12R「決勝戦」赤板過ぎ1コーナーの攻防
G脇本が一気にペースアップし、D平原自らのけん制を乗り越え、主導権を奪う



ジャン過ぎの2センターから最後方の岩津がインをすくい、佐藤の所まで攻め上がります。そして平原が巻き返しに出ると、最終2角で近畿3番手のA村上をキメにいき(外から被せて動きを封じる)ます。その際、バックを踏まされた岩津は上昇を阻まれます。

12R「決勝戦」最終1コーナーの攻防

12R「決勝戦」最終1コーナーの攻防
G脇本が快調に先行するなか、B岩津が最後方からインをすくって上昇。さらにD平原が巻き返し、A村上をキメにかかる



平原が村上をつぶしに行ったタイミングで、脇本マークのF稲垣が番手捲りに打って出ます。すると稲垣後位の村上は追走に窮し、平原マークの武田が切り替え気味に稲垣を追走します。そして粘り込みを図る稲垣をゴール前捉えた武田がVゴールを駆け抜け、稲垣は2着、武田追走の佐藤が3着に続きました。

12R「決勝戦」ゴール前の攻防

12R「決勝戦」ゴール前の攻防
番手捲りしたF稲垣の後位に切り替えた@武田が、Vゴール目がけて差し態勢に入る



結局、武田が岸和田でのビッグ連覇を飾り、稲垣はまたもや武田にGT制覇を阻まれました。まずまずの好配当車券を当てることはできましたが、何とも言えない残念な気持ちを引きずったまま、検車場にレース後コメントを取りに向かいました。

まずまず好配当での決着でした

まずまず好配当での決着でした


急所で追い上げ策に出た岩津は7着。展開に恵まれず、それが末脚に響いたようでした。

岩津選手「ラストがきつかった」

岩津選手「ラストがきつかった」

「前々踏んだ分、ラストがキツくなってしまいました。初手は松岡に付いて、松岡が抑えるのかと思ったが、行かなかったんで、9番手のままになりたくなかったんで内々突っ込んで行った。村上さんの内に寄って行きたかったんですが、平原さんの締め込みがきつかった」。


6着の松岡は力の違いもあって、レースに参加させてもらえなかったようでした。

松岡選手「脚が一杯だった」

松岡選手「脚が一杯だった」

「近畿の後ろからレースを運ぶのは、予定通りでした。勝負どころではもう脚が一杯で、楽勝で千切れてしまいました。リカバリーするチャンスもあったけど、何もできなかったです。平原さんと村上さんがやりあうという、ああいうもつれは予想していました」。


5着の石井は、車が思わぬ動きをしたことが末脚に影響したようでした。

石井選手「2センターは滑らかに回りたかった」

石井選手「2センターは滑らかに回りたかった」

「2センターで、前輪がスライス(ドリフト)したような動きをした。ラストを滑らかに回れていたら、もっと車が伸びていたかもしれないですね。ただ、中団取っても進むような感じがしなかったです。気持ちを切り替えて、また次頑張りたいです」。

平原は究極策として、村上をキメに行ったようですが、今後のビッグ戦線に手応えを感じていたようでした。

平原選手「あれしかなかった」

平原選手「あれしかなかった」

「稲垣さんと脚色が合ってしまい、最終BKで捲っても捉えられないと思って内を締めに行った。あれしかなかった。今、状態としては戦えるかなと思う。次のGT以降頑張って、GPに乗れるように頑張りたい。パーキンスとの練習で、まだまだやっていけるという自信が付きました。武田さんの優勝に貢献できたのは良かったです」


近畿ライン3番手で、平原の奇襲に遭ってしまった村上。4着に終わりましたが、稲垣を優勝させられなかったことに責任を感じていたようでした。

村上選手「最終的にはボクの責任」

村上選手「最終的にはボクの責任」

「関東ラインの方が、全てが僕らより上回っていた。平原に良いタイミングで追い上げられた。平原を捌くのにいっぱいで、武田さんに対処できなかった。最終的にはボクのせいで、全ての責任は自分にあると思います」。


レース後、出走選手控室で脇本と稲垣が、悔しさを押し殺しながらレースを振り返っていました。9着に終わった脇本は、絶好調だったのにもかかわらず、自分のラインから優勝者を出せなかったことに、親王牌でのリベンジを誓っていました。

選手控室でレースを振り返る稲垣選手(左)と脇本選手

選手控室でレースを振り返る稲垣選手(左)と脇本選手

脇本選手「GTを取るくらいに良い走りをしなければ平原さんには勝てないんだと、肌で感じました。出切ってからは自分のペースで駆けました。青板BKで平原さんが仕掛けようとしているのを見て、焦って出て行ってしまいました。今日は、稲垣さんの所で粘らせないのが第一でした。親王牌までには、さらに力を付けたいですね」。


悔しい悔しい準優勝に終わった稲垣選手は、目に涙をにじませながら、こちらもリベンジを誓っていました。

稲垣選手「結果を残したかった。申し訳ない」

稲垣選手「結果を残したかった。申し訳ない」

「期待に応えられず、申し訳ない。結果を残したかった。優勝できなかったということは、まだ何かが足らないんだと思います。そこを見つけて行きたいです。強い人(武田)が優勝したけど、そういった強い人を目標に、また頑張っていきたい。そういった強い人に勝って、優勝したいです」。


そして優勝選手共同インタビューです。武田選手がチャンピオンジャージを身にまとって、インタビュー室に入って来ました。

優勝共同インタビューの武田選手

優勝共同インタビューの武田選手

「脇本君の先行は凄いスピードだった。脚は全然貯まってなかったです。平原君も強いんで、彼が自分で何かやってくれると思っていました。(稲垣君を追って、バンクの)上から行けるかなって思ったら、3コーナーの山に当たるんで、前団を捲ろうとするのはきつかった。岸和田GPの時とは、ギヤ規制もあるので、違う感じですね。ギヤ規制後は感触をつかんでいなかったんですけど、トレーニングも変えたし、宇都宮GVを欠場してから、やっとつかんできたように思います。近畿は日本一強いラインなんで、その地元で結果を残せて良かったです。GP優勝してから、若い子も頑張っているし、もうひと踏ん張りしたいですね。今後は、一戦一戦大切にして、練習も考えて、次のGTに向けて頑張りたいです。年齢は考えないようにしたいんですけど、少し疲れは感じていました。今日は自分の力で勝った訳じゃないし、まだまだやる事はあると思います」。


武田の優勝で幕を閉じましたが、武田のコメントの通り、武田一人の力で優勝できた訳ではありません。平原が稲垣後位の村上をつぶして、武田が稲垣を追走しやすくするという究極のチームプレーを見せたことが、武田のVにつながったことは間違いないでしょう。しかし村上も、平原の強烈な押し込みを受け止め、落車することなく捌ききって4着を確保しました。万全の番手捲りだった稲垣も決してミスはありませんでした。
個々人の「運」をも含んだ実力差、ライン同士のチームプレーの巧拙はいずれも紙一重だった決勝でしたが、競輪はそのほんの僅かな差で勝負が決まってしまう、ということを改めて教えてくれたようなレースだったと感じました。
ガールズコレクションも実力拮抗だっただけに、ほんのわずかな動きひとつで、アクシデントや勝ち負けの分かれ目ができるということを、教えてくれた気がします。
今回の検車場取材で、稲垣選手が目を真っ赤にしながら、決して涙を流すことなくマスコミ対応していた姿が印象的でした。それはそれで立派でしたが、近畿の競輪ファンの一人として、今度は表彰台の頂点で、歓喜の涙として流すことができることを願いつつ、岸和田競輪場を後にしました(今回はオチ無しかぃ!)。


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(岸和田「高松宮記念杯競輪」の項おわり)
posted by wbs at 18:00| Comment(4) | TrackBack(0) | 自腹出張日記
この記事へのコメント
お疲れ様でした。今回のリポートは真剣かつナイスな画像付で誰の編集やねん?と思わせる素晴らしさです。さて、決勝は目一杯稲垣選手を応援しましたが、非情に残念な結果になりました。しかし、近畿ラインと関東ラインの個人力と結束力、最高級の技術を魅せていただきました。素晴らしいレースで競輪の本質を学びました。私は、1センター金網で観戦してたので、勝負所の稲垣選手の番手捲り発進時は手のひらが汗だくになる熱の入り方でした。悔しいが平原選手と武田選手は上手い・強い・信頼関係と凄いです。稲垣選手が言うように、この牙城を崩してG1 獲得して頂きましょう!★ドゥールースのブログに勝負あった!の決定的瞬間の画像がありますよ!
本日午後は熱気冷めやらぬ岸和田バンクで二時間の練習会に参加します。また、明日は関トラ奈良に参戦します。競輪は楽しいでーす!
Posted by 岸和田オヤジ at 2015年06月27日 09:03
岸和田オヤジさんへ

コメント&身に余るお褒めのコメントありがとうございます。
オヤジさんは、一緒に記念写真を撮ったことがあるなど、稲垣選手は身近な存在ですからね。あの番手捲りで相当力が入ったと思います。
でも言葉少なにリベンジを誓っている稲垣選手を取材で見ていると、個人的にも更に応援してあげたくなりました。親王牌・SNF・オールスターでの巻き返しに期待しましょう! 
Posted by 山本D at 2015年06月27日 12:34
五月に堺のホテルで開催された宮杯壮行会に出席できる幸運に恵まれました。稲垣選手を「今年はグランプリを走れると思っていますが、是非ともタイトルを取って出場を!」と直に激励、力強い返事をもらいました。そして普段なら村上義選手への声援が上回りますが、宮杯決勝戦に限っては稲垣選手への声援が凌駕。そしてもちろん私の車券も稲垣選手アタマ勝負。まさに稲垣選手タイトル奪取の「時はきた!」でした。
周回を重ねるレース、目の前を通過する度に近畿勢 いや稲垣選手へ嵐のような声援が飛びます。その中でもひときわやかましいのは私だったりします(^^;;。そして一気にピッチが上がった赤板、ここからは私のまわりのボルテージも最高潮に。単騎の3選手を後方に追いやり逃げる近畿勢vs中団から捲る東日本勢、平原選手の捲り上げを封じるように稲垣選手が2角から番手捲り。決まったぁ、これで勝った!場内は早くも雄叫びのような歓声も。
…‥・しかし3角で目を疑う私、なんと稲垣選手の真後ろには白いユニフォームが?そこからの約10秒間はまるでスローモーションのようでした。ゴールとともに静まり返る私のまわり。岸和田の女神は稲垣選手に微笑んでくれませんでした。帰宅して映像を観ると、村上義選手に自爆のような体当たりをカマす平原選手と そしてそれを見据えてスパっと追い上げる武田選手。競輪歴25年以上の私が初めて見るようなアシストの技(業)、関東の絆に近畿勢は敗れ去りました。
レース後のレポ、読ませていただきました。近畿勢から優勝者を出すという願いを打ち砕かれた三人の無念が伝わります。村上義選手らに渡す壮行会の写真がありましたが、出待ちは見送って帰ることにした私も全く思いは同じでしたね。この悔しさを糧に 必ずや近畿勢のリベンジを祈る私、稲垣選手のタイトルを願う私です。
さて 個人的な書き込みばっかりでどうもすみません。今回の自腹出張日記も思い切り楽しませていただきました。しばらく近畿でのビッグ開催はありませんが、他地区ビッグでの臨時増刊号も大歓迎。我ら競輪ファン一同お待ちしています(・∀・)。
追伸.最終日はノーホーラ、もちろんトータルは赤字だぁ(>_<)。
Posted by コタカ at 2015年06月27日 15:43
コタカさんへ

連日のアツイ書き込みありがとうございます。
近畿で開催のGTだっただけに、近畿の選手が優勝してほしかったんですが、ホント残念ですね。私はさすがに弥彦・函館には行けませんが、コタカさんも大阪から近畿勢に大きな声援を送ってあげて下さい。
Posted by 山本D at 2015年06月27日 17:02
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