2014年09月25日

バンクの涼風が熱風に変わった! 「ガールズケイリン」和歌山開催リポート(そのA)

和歌山競輪場では、9/19(金)〜21(日)の3日間、「ガールズケイリン(FU)」が開催されました。通算4回目となる和歌山でのガールズケイリン開催。「バンクの涼風が熱風に変わった!」と題して、ガールズ和歌山開催の様子を紹介する3回シリーズ。今回が2回目です。

○初日 9/19(金)


今回のガールズ開催もFUシリーズということで、初日・2日目は5Rまでがチャレンジレース。それが終わって、6R・7Rがガールズレースです。緩やかに涼しい秋風が吹く中、6Rの選手が入場すると、メインスタンドに大勢のファンが集まってきました。

<初日6R VTR>
D高橋がSを決めて正攻法へ。周回中は、高橋−F小川−A高松−@山原−C小林−E松尾−B倉野の順。赤板HSを過ぎても動きがなく、ジャン過ぎから正攻法の高橋がピッチを上げ、突っ張り先行を仕掛けます。

初日6R ジャン3コーナー過ぎの攻防

初日6R ジャン3コーナー過ぎの攻防
ジャンを合図にピッチを上げたD高橋が、正攻法からそのまま突っ張り先行



4番手位置の山原が最終1角から捲りを仕掛けると、最終BKで前団を捉えて先頭へ。山原を追走した小林−松尾までの3車がそっくり出切って、前団を形成します。

初日6R 最終2センター過ぎの攻防

初日6R 最終2センター過ぎの攻防
@山原が最終1角から捲り発進。最終BKで先行するD高橋を捉えて先頭へ。C小林−E松尾も追走して前団を形成。



結局、山原が勢いそのままに小林の追撃を振り切って1着になりました。2着には小林、3着には松尾が続きました。


レース終了後、コメントを取ろうと検車場に向かいます。まずは、1着の山原と2着の小林が“ガールズ漫才”のごとく、爆笑トークでレースを振り返ります。

1着の山原選手(右)と、2着の小林選手(左)

爆笑トークでレースを振り返る1着の山原選手(右)と、2着の小林選手(左)

山原「後ろを振り返ったら、強い(ガールズ選手としては)先輩の小林さんが番手にいるのが分かったんで、ちょっと気を使いましたよ(苦笑)」
小林「さくらが滅茶苦茶カカってました。HSから『さくら、行け、行けっ』って思ってたけど、なかなか仕掛けなくて、何度もスタンディングを繰り返しました。それでちょっと脚にきちゃった…(笑)」


小林が早生まれですが、同級生ということで、遠慮のない2人のトークに、ついつい引き込まれてしまいました。


小川は、先手取りに成功した高橋の後位を回るも5着。スローなテンポのおしゃべりで、レースを振り返ってくれました。

「もっと早めに行けば」と悔やむ小川選手

「もっと早めに行けば」と悔やむ小川選手

「山原さんが来る前に、もっと早めに行けばよかったです。もうロケット弾ですよ! 考えている内に行かれてしまいました」と、反省の言葉が続きます。ただ、前橋・ガールズケイリンコレクション明けということもあって「朝の指定練習から、感じは良くなかったです」と、不安を抱えた中でのレースだったようです。


<初日7R VTR>
予想通りD菅田がSを決めて、正攻法位置を確保します。周回中は、菅田−B石井−@門脇−A荒牧−C大和−E山路−F田中の順。このレースも赤板HSを過ぎても動きがなく、ジャン過ぎから正攻法の菅田が一気に踏み込んでペースアップ。突っ張り先行に出ます。

初日7R ジャン2センターの攻防

初日7R ジャン2センターの攻防
一列棒状で誰も仕掛けを見せない中、正攻法のD菅田が突っ張る構えを見せる


最終HSを迎え、6番手から山路がスパートに入りますが、これに併せつつ荒牧も捲り発進。さらに荒牧の動きを察知した石井が番手捲りに出ますが、最終BKで荒牧が先頭へ。石井は荒牧を前に出させて番手にはまり、最終2センターから再度踏み返しに出ます。

初日7R 最終4コーナーの攻防

初日7R 最終4コーナーの攻防
最終HSから捲り返したA荒牧が最終主導権。併せて番手捲りに出たB石井が荒牧の後位にはまり、2センターから差し返しに出る


結局、踏み返した石井が荒牧を交わして1着に。終始、石井後位を回った門脇が2着に突っ込み、荒牧は3着を確保しました。


石井はレース後の囲み取材に「最低限の仕事(1着)はできたが、納得できません」と、自分自身に不満の様子です。

1着も「納得できていません」と反省の石井選手

1着も「納得できていません」と反省の石井選手

「荒牧さんのダッシュが良くて、併せきれませんでした。前橋GKCの疲れもあって、流れに対応できてませんね」と、勝っても反省の言葉が続きます。


先行勝負を仕掛けたのもかかわらず、前団に迫れなかった山路選手は「ダメですね」を連発です。

「周りが見えてなかった」とレースを振り返る山路選手

「周りが見えてなかった」とレースを振り返る山路選手

「周りが見えていなくて、荒牧さんや石井さんらに動きを見られてしまって、ダメですね。それから荒牧さんに併されて、ちょっとスイッチを切ったような感じの動きをしてしまいました。ダメですね」


自在な脚質が魅力の田中選手は、自ら仕掛けられなかったことに反省です。

「前の動きを見過ぎた」と話す田中選手

「前の動きを見過ぎた」と話す田中選手

「自分から行こうとしたら、山路さんに行かれてしまいました。それで元に戻ったんですが、その分、前を見過ぎてしまいました」と話していました。田中選手といえば、パラサイクリング世界選手権で、個人ロードタイムトライアルのパイロットとして金メダルを獲得しましたが、「まだ、競輪の脚に戻ってないかもしれませんね」と、レース勘の回復が遅れていることも話してくれました。


この他の選手にもコメントを取ろうと検車場で待ち続けましたが、帰社時間になったため、この日も消化不良のまま、やむなく検車場を後にしました。




○2日目 9/20(土)


真夏を思わせる好天のもとで開催された2日目。土曜日ということもあって、初日よりも多くのファンが来場し、ガールズ選手に大きな声援を送る光景も見られました。

<2日目6R VTR>
@田中・A山路・E門脇の3車が号砲で飛び出すも、山路がSを決めて正攻法へ。周回中は、山路−田中−B荒牧−F山原−D高松−門脇−C倉野の順。赤板HSを過ぎても一列棒状。すると誘導員退避のジャン過ぎから、6番手位置の門脇が上昇を見せます。

2日目6R ジャン過ぎ2センターの攻防

2日目6R ジャン過ぎ2センターの攻防
一列棒状の隊列から、E門脇が叩き先行を狙うべく上昇を見せる



門脇は山路を叩き、山路後位の田中も併せようと前々踏み込みますが、門脇はこれを退け先頭へ進みます。しかし、田中後位の荒牧が一気にペースを上げ、最終1センターで門脇を叩き返します。すると荒牧後位の山原−高松もこれに続き、さらに田中も切り替え追走します。

2日目6R 最終2センター過ぎの攻防

2日目6R 最終2センター過ぎの攻防
門脇の先行を叩いたB荒牧が先頭も、マーク策に出たF山原が差し込みを図ろうとする


結局、直線で荒牧を捉えた山原が差し交わして1着になりました。2着には荒巻が粘り、山原後位の高松が3着を確保しました。


1着の山原は「ラッキーな展開でした」とニンマリです。

「ラッキーな展開でした」とレースを振り返る山原選手

「ラッキーな展開でした」とレースを振り返る山原選手

「今までは荒牧さんのダッシュに苦戦していたけど、今日は千切れずに付いていけたのが良かったです」と、自信が付いた様子でした。


2着の荒牧は「(スピードが)カカリ切らなかったです」と反省です。

「カカり切らなかった」と話すも、手応えをつかんだ荒牧選手

「カカり切らなかった」と話すも、手応えをつかんだ荒牧選手

「今日は自分のタイミングじゃなかったんで、カカリ切らなかったです。焦って行っちゃったんでキツかったですね」とレースを振り返りました。「でも(自分の力の)出し惜しみはしていない。自力のスタイルを取り戻すことで、結果がまた上向いてきた」と手ごたえをつかんだ顔つきでした。


正攻法からの組み立てだった山路は、策なしに終わって5着。連続優参が4場所で途切れてしまいました。

「併せようとしたけど行けなかった」と反省の山路選手

「併せようとしたけど行けなかった」と反省の山路選手

「門脇さんや荒牧さんに併せようとしたけど、ちょっと行けませんでした」と反省です。


主導権取りに出たにもかかわらず、荒牧選手に叩かれてしまった6着の門脇。初日2着が利いて決勝進出は確保したものの、自信の無さが口をついて出てきます。

「今の脚力なら、動かなかった方が良かったかな?」と反省の門脇選手

「今の脚力なら、動かなかった方が良かったかな?」と反省の門脇選手

「あの位置(6番手)からなら、攻め上がって行かなければならないのは、仕方ないです。でも脚力が無いんで、むしろ動かなかった方がよかったかもしれませんね」と反省です。


7Rの結果待ちで、予選ポイント9点だったものの、結局、連続優参が途切れてしまった田中。「力不足でした」と反省です。

連続優参が途切れ「力不足でした」と悔やむ田中選手

連続優参が途切れ「力不足でした」と悔やむ田中選手

「展開上インに包まれてしまいましたし、もっと思い切って行けばよかったです。門脇さんに行かれてしまったのが、まずかったですね」と、結果を悔やんでいました。


<2日目7R VTR>
@小川・D小林・E石井の3車が号砲で飛び出し、石井が一旦正攻法に収まるも、踏み上げた小林に正攻法を譲る。周回中は、小林−石井−小川−A松尾−B高橋−F大和−C菅田の順。赤板HS過ぎの一列棒状から、ジャンで最後方の菅田が先行するべく上昇すると、高橋も併せて出ようとします。

2日目7R ジャン3コーナー過ぎの攻防

2日目7R ジャン3コーナー過ぎの攻防
最後方からC菅田が踏み上げると、B高橋も併せて出ようと車を外に持ち出す



高橋の抵抗も構わず菅田が一気にカマし、3〜4車身離れた正攻法の小林が追いかける展開。そして小林が追い付いた勢いをもらって、小林後位の石井が捲り返すと、後続を千切って一人旅の状態になります。

2日目7R 最終4コーナーの攻防

2日目7R 最終4コーナーの攻防
C菅田の先行をD小林が追いつき、さらにE石井が捲り返すと、後続を千切って一人旅となる


結局、石井が7車身差をつけて1着。後続の混戦をしのいだ小林が2着を確保し、外並走を我慢して踏み続けた高橋が3着を確保しました。


1着の石井はニッコリ笑顔を見せてくれましたが、「納得の展開でしたけど…」と勝っても反省です。

「今日の展開は納得だけど…」と気を引き締める石井選手

「今日の展開は納得だけど…」と気を引き締める石井選手

「昨日の反省もあって、思い切って踏んで行きました。展開は納得ですけど、まだ自分の脚を信じ切れていないですね。良い時はどこからでも行ける自信があるんですけど…」と、話していました。


2着の小林は決勝進出当確で、ガールズGP出場権争いの賞金ランクアップに希望が見えてきました。

「2着確保に必死でした」と話す小林選手

「2着確保に必死でした」と話す小林選手

「2着を確保しようと、もう必死でした(笑)。いつもの位置取りでしたけど、石井さんがS取りに行くとは思いませんでした。明日はまとめて面倒見たいですね」と、決勝の“勝負駆け”に気持ちを切り替えていました。


菅田選手を併せようとしましたが先を許してしまい、追い上げるも外並走を強いられた高橋は3着。着順ポイント12点で決勝進出です。

「ちょっと力が入り過ぎてしまいました」と振り返る高橋選手

「ちょっと力が入り過ぎてしまいました」と振り返る高橋選手

「踏み上げて行った時、ちょっと力が入り過ぎてしまいました」とレースを振り返ってくれました。


先行勝負に出た菅田は、ペース配分の失敗を反省していました。

「カマして出る際に一気に力を使ってしまった」と悔やむ菅田選手

「一気に力を使ってしまった」と悔やむ菅田選手

「みんな強いから、一気に行きたかったんです。でもカマして出る時に、一気に力を使ってしまいました」と、悔しい7着敗退です。


決勝進出の最後7人目を、着順ポイント9点で5人が争う大接戦。残念ながら優参を逃した中に、このレース4着だった小川も含まれていました。

「同点だったのに、決勝に行けなかったんですか?」と残念がる小川選手

「決勝に行けなかったんですか?」と残念がる小川選手

スローテンポの喋り口で「同点だったのに、決勝に行けなかったんですか? 5着・4着なら確かに難しいですね。ちょっと残念ですぅ〜」と、キュートに悔しがっていました。カワイイなぁ…、と思わずにはいられません(仕事に集中しろ! バカ!)。


そして最後の決勝シートを手に入れたのは、6Rで3着に入ったガールズ最年長(52歳)の高松。初日7着からのジャンプアップに、笑顔がこぼれます。

初日7着からの大逆転優参に思わず笑顔の高松選手

初日7着からの大逆転優参に、思わず笑顔の高松選手

「本当ですか〜? 嬉し〜い!! 今日の3着は、ホント大きいですね」と大喜び。「『この選手のハコ(後ろ、番手)と決めたら、絶対に離れないよう初手からレースを組み立ててみたら?』というアドバイスをもらったんで、それを守って走りました」と、初日の反省を踏まえてのレースだったようです。


この結果、決勝進出7選手が決まりました。連続優参が途切れた選手もいるなど、2日間の予選レースは上位陣の選手にもなかなか厳しかったようです。


(そのB・最終回に続く)
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